テニスラケットのグリップは強く握る?弱く握る?最適な強さを見つけよう

ストロークのコツ

 

握力は左手(利き手と逆)の方が強いジロギン(@akiramenaiuta)です。

左31kg、右28kgくらいなんだよなぁ…(弱)

 

突然ですが、あなたはテニスラケットを握るとき、どれくらいの強さで握ってますか?

思い切りギュッと強く握る?

ラケットが落ちない程度に軽く握る?

 

私は、通っているテニススクールのコーチからは

「ラケットは軽めに、力を抜いて握りましょう」

と教わりました(ストロークのときの話です)。

 

しかし、私が先日読んだ本「勝てる!理系なテニス」ではこのように書いてありました。

だまされたと思って、グリップをギュッと力強く握り、面ブレなしでボールを打ってみてください。

引用:勝てる!理系なテニス

 

これは…迷いますね…

コーチと本とで、グリップの握り方に関して逆のことを言っています。

コーチのアドバイスも参考になるし、「理系なテニス」に書いてあることも参考になることばかり。

どっちが正しいのか…

 

迷った時は実際に試してみるのが1番!ということで私は

グリップは強く握ったほうがいいのか?弱く握ったほうがいいのか?

実際に打って体感してみました!

 

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ストロークは軽く握ったほうがコントロールできた

まずは球出しのストローク練習で、思い切り力を入れてグリップを握り、打ってみました。

普段私は、ストロークは打つ瞬間だけグリップに力を入れています。

それ以外は結構ゆるゆる。スーパーの買い物かごの取っ手を握るくらいの感じでグリップを握ってます。

 

思い切り握って打つのなんて、社会人になってテニスを再開してからは初めてでしたね。

いろいろあって、たまりにたまったストレスを手のひらに集め、力を込めてフォア、バックともに打ちました。

 

結果は大ホームラン!!コートに入る気配など全く無いショット。

ストレスは発散されましたが、代わりに「こりゃダメだ」という残念な気持ちが生まれました。

ストロークは軽く握って、打つ直前くらいに力をグッと入れて握る方が、コントロール出来ましたね。

 

なんやねん!「理系なテニス」ウソッパチ書いてんのか!?

と思うかもしれません。

まぁちょっと待ってください。まだまだ続きがあります。

 

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ボレーは強く握った方が安定した

続いてはボレー。普段私は、ボレーを打つ直前まで軽く握っていて、打つ瞬間にグッとグリップを握ります。

ボレー打つとき、前に踏み込むと同時に握る感じですね。

 

ボレーも構えてる時からグリップに力を入れて打ってみました。

すると、めちゃくちゃ安定したボレーが打てました。

安定というのは、きちんと狙ったところに打てたということです。

 

原因はわかりやすいです。面がブレず、思った方向にラケットを向けられたから。

先ほど「理系なテニス」で書いてあった「面ブレ」をしなかったわけです。

 

ボレーは相手のショットを直接返します。つまり相手のショットの威力が強い時に返すわけです。

ボレーは力がないと、ボールをしっかり面でとらえても相手の力に負けて面がブレます。

結果、アウトしたりネットしたり、球が浮いてチャンスボールになってしまうこともあります。

 

実は、力を抜いた状態でボールを待ちかまえ、ボレーと同じタイミングで握ろうとしても、間に合わないんですね。

人間の脳が「握れ!」と指示を出してから手が「握る」までには時間があります。

この間にボールが飛んできてしまうので、手に力が入らず、相手のショットに力負けしてしまうわけです。

 

ボレーに関しては、力いっぱいグリップを握って待っていたほうが安定しました。

ボレーは基本1発で決めるショットです。

ストロークのように1ポイントの間に何回も打つわけではないので、力を入れっぱなしで構えていても体力的な負担は少ないでしょう。

 

サーブは力を抜いてリラックス

サーブは力を抜いて、リラックスして打ったほうが入りましたね。これは間違いないと思います。

 

インパクトの瞬間はグリップをグッと握りますが、それ以外の時に強く握っていると、力みすぎて全然入りませんでしたね。暴発してアウトばかりでした。

サーブは流れるように、力を抜いて打つほうが正確性が上がると思います。

 

スピードサーブを打って相手からエースを狙うのであれば力を入れる必要もあるでしょう。

ただ、初心者の場合、トスを上げて思い切り打とうと思うと、8〜9割の確率で無限の彼方へ飛んでいっちゃうでしょうね。

 

1〜2割しか入らないサーブではマッハ2の速度で打ててもあまり意味がないです。

サーブについてはグリップの力を抜いて打つのが吉でしょうね。

 

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なぜ「グリップは力を入れて握る」と書いてあった?

ストローク、ボレー、サーブを力を入れて、また力を抜いて打ってみた結果、私の感想としては

 

打ってみた感想

・ストロークは力を抜いて握ったほうがいい

・ボレーは力を入れて握ったほうがいい

・サーブは力を抜いて握ったほうがいい

 

という感じになりました。

ボレーは力を入れて握ったほうがいいですが、他のショットでは力の抜いてグリップを握っていたほうがよさそうです。

 

では、なぜ「勝てる!理系なテニス」には、「グリップは力を入れて握ってごらん?ダーリン私の言うこと信じて?」と書いてあったのでしょうか?

 

相手のショットに合わせてグリップの強さを調整する

「理系なテニス」にはさらに続きが書いてあります。

ただ力を入れてグリップを握るのをすすめているわけではないのです。

相手が弱いと、力を抜いてグリップを握っても、上手く打てることがあるのです。なぜか?ボールに力がないからです。

引用:勝てる!理系なテニス

 

相手のショットに力がないと、自分は力を入れていなくても打てちゃうんですね。

私がストロークで思い切りグリップを握って打つのを試したのは、「球出し練習」の時でした。

つまり、コーチがかなり力を弱めて、打ちやすいボールを打ってきている時ですね。球の威力がない分、軽いグリップでも打ててしまいました。

 

サーブの時も同じです。トスは自分でフワッと高く上げるボール。威力はほとんどないですね。

だから力を抜いて打っても上手く入ります。

 

逆にボレーは力の強いショットだから、強くグリップを握らないとミスショットになってしまう。

 

…「理系なテニス」さんのおっしゃった通りじゃないっすか!

相手のショットの力が弱いときは力を抜いて握る、強いときは力を入れて握る。結果的に、私が意図せずたどり着いた答えと同じ!(疑ってすみませんでした)

 

もしストロークが、時速200kmで飛んでくるを打ち返す練習だったらどうでしょう。

ラケットに当たらない打ち返そうにも軽く握っていたのではラケットごと弾かれるでしょうね。

ストロークにおいても強いボールが来たら強く握る!

つまり相手のショットの威力に合わせてグリップの強さも調整しなければならないってことですね!

 

グリップを握る最適な強さを見つける

グリップを強く握るのも弱く握るのも、どちらも正しいです。

ただ、相手の打ってくるショットに合わせて調節しなければなりません。

 

「理系なテニス」が伝えたかったことは、

「弱く握るだけでなく、強く握って打つのも試してみて、最適なグリップの強さを見つけてくださいな」

ってことだったんです。

最適解を見つけるためにパラメーターを変化させるときには、まず両極端を抑えます。

引用:勝てる!理系なテニス

 

スクールでコーチから「グリップは弱く握っていいです」と教えられると、弱く握った打ち方ばかりしてしまいます。

でも状況によってグリップの強さは変えなければなりません。

いろんな力の入れ具合を試してみて、状況に応じた最適なグリップの強さをつかんでおくといいんでしょうね(グリップだけに)。

 

相手のショットの力が強い時は強く握る…弱い時は力みすぎない…などなど

 

なぜコーチは「弱く握れ」と教えるのか?

「理系なテニス」に」書いてあることが正しいとなると、今度は

おいぃぃ!コーチィィ!本に書いてあることとアドバイスがちゃうやんけ!

と言いたくなってしまうかもしれません。

 

やはり落ち着いてください。コーチのアドバイスが間違っているわけではないのです。

これについても「理系なテニス」で解説されていました。

 

コーチの言う「力を抜いて握って打つ」というのは、コーチが見つけたグリップの握りの最適な強さなんです。

でも、コーチの「弱く握る」のと、私のような握力弱男(あくりょくよわお)の「弱く握る」のとでは、強さは違います。

コーチの方が力が強く握っていると思います。思うっていうか強いです。

 

昨日のスクールの練習の際に、コーチの腕を「腕フェチなのかな?」って疑われそうなくらい見つめてました(どちらかというと私は足フェチ)。

コーチの腕はしっかり筋肉が付いていて、私の腕より1.5倍くらい太かったです。

握力は私より10kg、いや20kgは強いと思います。

もともとの筋力・握力の差があるので、コーチが弱く握っても、私が全力で握った時と同じくらいの力で握っている可能性があります。

コーチとしては弱く握っているつもりでも、十分な力で握れているので、コーチのボールはきちんと飛びます。

 

全テニスプレーヤーが同じ握力ではない以上、「弱く握る」の基準も違ってきます。

ですので、何も考えず弱く握るのではなく、各自が自分にあったグリップの強さを見つけなければなりません。

 

「理系なテニス」では、比較対象としてコーチではなく、アンディ・マレー選手をあげてていました。

マレー選手の握力は100kgくらいあるそうです。握手したら、手をブドウのようにもぎ取られそうですね。

マレー選手がグリップを軽く握るのと、私たち社会人プレーヤーが軽く握るのとでは、明らかに差があります。これなら分かりやすいですね。

 

一方で、初めてテニスをやる人は、遠くに飛ばそうとして力みがちです。

テニスを始めてやる人たちにとって、コーチの「軽く握る」というアドバイスは、力まなくなるいいアドバイスとなるでしょう。

 

みんな握力が違い、「弱く握る」の感覚が違うだけなのです。

決してコーチのアドバイスが間違っているわけではないんです。私たちに役立つアドバイスをたくさんくれてますよ!

 

例えば、以前記事にしたこの「サーブに関するアドバイス」はとても良かったです!サーブの成功率が上がりました!

「ジャンプ」と「ラケット先端打ち」でサーブの威力と安定感を上げる!
テニスのサーブを打つ瞬間に少しジャンプし、ラケットの先端でボールを打つことでサーブの威力と安定感が上がりました。打ち下ろすイメージでサーブを打てたことが要因です。サーブをしっかり決め、試合を有利に運びたいプレーヤーはぜひ読んでください

 

まとめ:強い握りと弱い握り両方試してみよう!

では最後にまとめます。

グリップを強く握るべきか弱く握るべきか、この答えとしては、

 

グリップの強さ

・相手のボールが弱い時は力まないようにする

・相手のボールが強い時はグリップを強く握る

・強い握りと弱い握りを試して最適なグリップの強さを見つける

 

ということになります。

強い握り、弱い握り、どちらかではなく両方試してみてください。

練習はミスをしないための場のではなく、ミスしてもいいので色々と試してみる場です。

社会人プレーヤーにとって、練習の時間は少ないです。その中で強くなるために練習を有効に使いましょう!

 

「勝てる!理系なテニス」では、今回の「グリップを握る強さ」についてさらに詳しく解説してくれてます。

この他にもめちゃくちゃ役立つテニスの知識がたくさんのっています。ぜひ1冊持っておくことをおすすめしますよ!

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