全国区テニスプレーヤーを目指しているジロギン(@akiramenaiuta)です!
「テニスの王子様」に登場するキャラクターに、切原赤也(きりはらあかや)がいます。
最強の中学校「立海大付属中テニス部」で2年生にしてレギュラーになった強キャラです。
赤也の必殺技に「ナックルサーブ」という技があります。
後で説明しますが、とっても非人道的なサーブです。テニス選手として、やっちゃいけないサーブです。
いや、やっちゃいけないっていうか・・・ナックルサーブって打てるんだろうか?
ということで今回は、
切原赤也のナックルサーブは現実でも打てるの?
ということについて考えたいと思います。
切原赤也(きりはらあかや)とは?
全国の中学校の中で、誰もが最強と認める王者「立海大付属中テニス部」。
レギュラー選手全員が全国区(全国大会でも強豪の選手)というぶっ壊れ性能の中学です。
赤也はその立海大の中で「2年生エース」として活躍しています。若くて才能のある選手ですが、立海大では未熟者扱いされています。
しかし、赤也の強さの根本にはラフプレーがあります。相手選手にボールをぶつけ、病院送りの深刻なけがを負わせて勝利を重ねてきました。
さらに、気分が高まると目が真っ赤に充血し、プレーもより攻撃的になります。
極め付けは「ワカメ野郎」という言葉がきっかけで発動する「デビル化」。赤也の体が真っ赤になり、相手を血まみれにするほどの勢いでボールをぶつけます。
赤也のプレーはテニスプレーヤーとしてやってはいけないものです。
現実ならば先輩や顧問の先生がブチ切れで、退部させて心理的なカウンセリングを受けさせるレベルでしょう。
しかし、勝利のために手段を選ばない?立海大テニス部は、赤也のラフプレーを黙認しています(ていうか「テニスの王子様」の世界のテニス、いやテニヌでは「KO勝利」が認められてます)。
ナックルサーブとは?
赤也のラフプレーの原因ともなっているのが、ナックルサーブ。
特殊な持ち方でボール握ってトスを上げてサーブを打ちます。すると普通にサーブを打った時とは異なるバウンドをするのです。
ナックルサーブのバウンドする方向は赤也以外わかリません。
赤也は偶然を装ってナックルサーブを相手のヒザや顔面にぶつけ、けがを負わせてきました。
赤也のサーブのスピードが何キロかはわかりませんが、おそらく時速130〜150キロくらいは出てそうです。
そんなサーブが何回も体に当たればどうでしょう・・・痛くて試合続行不可能になってしまいます。ひどい話ですね。
ナックルサーブは実際に打てるのか?
では、赤也のナックルサーブは実際に打てるのでしょうか?
考えてみようと思います。
結論としては「無理無理無理無理!」
はい無理です。打てません。
夢を壊すようなことを言ってすみません。でも容赦なく言います。
無理無理無理無理!
なのです。やはり漫画のサーブですからね。
でも頭ごなしに無理というのは良くないです。
無理なら無理なりに、その理由を書いていきます。
ナックルサーブはナックルボールに由来するけど…
おそらくナックルサーブは野球の「ナックルボール」に由来しています。
本来、野球のピッチャーがボールを投げる時、こんな感じでボールを握ります。
でも「ナックルボール」を投げる時はこう握るのです。
親指以外の指を曲げて、ボールをはさむ感じです。
投げにくそうですが、この状態で指を広げるようにしてボールを放します。
すると、ボールに回転がほとんどかからなくなるのです。
回転のかからないボールは空気抵抗を受けて、右へ左へと大きく変化します。
この変化はピッチャーがねらって投げているわけではないので、ピッチャー自身もどう変化するかはわかりません。投げるたびに変化の仕方も変わるのです。
その性質からナックルボールは「魔球」としても知られていますね。
ナックルサーブはすなわち「どう変化するかわからないサーブ」ってことで、ナックルボールが由来でしょう。
赤也も、サーブのトスを上げる時、ナックルボールを投げるピッチャーと同じ握りをしています。
でも、だからと言ってどこに跳ねるかわからないサーブにならないと思います。
ラケットで打てば、少なからず回転がかかるので、ナックルボールみたいな変化は生まれないでしょう。
羽根つきのように、全く回転をかけずサーブを打てば、テニスボールも空気抵抗受けてゆらゆら揺れるかもしれません。
でも、テニスのサーブはバウンドしてから打つので、ゆらゆら揺れるだけでは特に効果はないと思います。
しかも羽根つきサーブでは威力も出ないので、相手の体にボールがぶつかっても、病院送りどころか保健室送りにすらできないでしょうね。
イレギュラーバウンドを把握するのは無理!
ナックルサーブに無理やり理屈をつけるならば、
赤也がボールを思いっきり潰すように握ったことから、ボールが変形。
その状態でサーブを打つと、変形したボールの影響でサーブがイレギュラーバウンドする…といった感じでしょうかね。
実際問題、トス上げる前にボールを変形させても、トスが落ちてきてボールを打つまでの間に元の形に戻ってしまうはずです。
もし打てたとしてもですよ、イレギュラーバウンドをコントロールして相手にぶつけるのは無理ですね。
っていうか、想定通りに跳ねないのがイレギュラーバウンドですから…
赤也自身もどこに跳ねるかわからないのならば別ですが、ナックルサーブのイレギュラーバウンドは赤也の思いのままです。
狙った方向にイレギュラーバウンドを出すそうとしたら、入射角やら反射角やら、相当細かい計算をしないとでしょう。
テニスの試合中に打つのは99.9999999%できないでしょうね。
理屈を並べれば、なんとなく打てそうでもないナックルサーブですが、やはり空想のサーブってことですね。
でも確かにかっこいいです!名前もいいですし、どこに跳ねるかわからないサーブとか、中二病をくすぐります!
そういえば赤也はちょうど中二でしたね。中学二年生は中二病ってのは漫画の世界も現実世界も同じみたいです。
雨の後のクレーコートなら打てなくもない?
自分の思い通りかどうかは別として、サーブがイレギュラーバウンドするのをナックルサーブとするのならば、絶対にできないわけではないです。
マグレでできるって感じですね。
雨が降った後のクレーコート(土のコート)はですね、イレギュラーバウンドしやすいんですよ。
雨でコートがぐちゃぐちゃになりますし、その中でプレーすると、乾いたときにコートサーフェス(表面)がボコボコになっちゃうんですよね。
トンボやブラシをかければ平らにすることもできますが、人間の手で完全に平らにするのは難しいです。
コートのボコボコになったところにサーブが当たれば、予想した方向と違った方向にバウンドします。
ある意味「どこに跳ねるかわからないナックルサーブ」になるのです。
本当にマグレですけどね。相手コートのどこがボコボコかなんて、まず見えませんし。狙って打つならケニア人レベルの視力が必要ですよ。
ソフトテニスだとなおさらイレギュラーしやすい
硬式テニスのボールは少し硬いですが、ソフトテニスのボールはゴムボールです。すごくやわらかいです。
やわらかい分、コートの凸凹の影響を受けやすく、イレギュラーバウンドしやすです。
ですので、サーブが思いもよらなぬ方向に跳ねることもかなり多いです(クレーコートだと)。
私は中学時代ソフトテニス部でして、クレーコート(っていうか学校の校庭)で練習してました。
やはり、雨の翌日はイレギュラーバウンドのバーゲンセール。あまりにイレギュラーバウンドが多いと一時練習を中断して、コートをならすことすらありましたね。
当時の私も赤也と同じ中学2年生くらい。中二病まっただ中だった当時は、サーブがイレギュラーバウンドしたら
「このサーブ、どこに跳ねるか全くわからねぇぜ…オレでさえもなぁ!」
って気持ちになっていました。
でも練習にならないのと、そんなこと口にしたら先生にめっちゃ怒られたと思うので、
「ごめん!イレギュラーだ!これじゃ練習できないから、一旦コートを整備しよう!」
と、本当の気持ちを押し殺していましたね。
まとめ:やっぱりナックルサーブは「ロマン」
赤也のナックルサーブは、現実で打つのは難しいということがお分かりいただければと思います。
イレギュラーバウンドがナックルサーブみたいになる時もあります。でもそれは、マグレだったり、コートや天気などの条件にもよるので、「打てる」と呼ぶにはほど遠いでしょう。
ロマンのあるサーブってことですね。
もしナックルサーブを打てるようになったとしても、絶対に相手プレーヤーに向けて打ってはいけませんよ!
テニスはフェアプレーの精神で!相手に怪我をさせないようにやりましょう!
中二病をこじらせている学生…いや、日頃ストレスがたまりにたまっている社会人プレーヤーほど、赤也のような「デビル化」をしないように気をつけましょうね。
ナックルサーブを練習するより、より速く、コースを狙って、ミスなくサーブを打てる方が100倍テニスが上手くなります。
「テニスの王子様」を読むのもいいですが、こういったサーブの本も読んで、テニスの上達につなげましょう!
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