大坂なおみさん、全米オープン2018優勝!!
約2週間に及ぶ戦いを制したのは、20歳の日本人選手!こんな日が来るなんて、過去のテニス界を知っている人ならばまず想像していなかったでしょう!
大坂なおみ選手は決勝で、歴戦の猛者でありかつて女王の名前を欲しいままにしたセリーナ・ウィリアムズ選手(世界ランク26位)を6-2,6-4で下し、優勝を決めました。
20歳にして四大大会を制するなんて、他国の選手を見てもなかなか達成できない偉業です!歴史に名を残す瞬間となりました!
今回は大坂なおみ選手の活躍を中心に、全米オープンを振り返りたいと思います。
他を寄せ付けなかった大坂なおみ!3回戦はダブルベーグル
今大会での大坂なおみ選手の試合結果を振り返ると、圧勝した試合の多さかがわかります。
優勝まで7回の試合を行い、落としたセット数は4回戦のサバレンンカ戦での1セットのみ・・・
7回も試合して1セットしか落とさないなんて普通は無理ですよ。錦織選手やフェデラー選手、ナダル選手、ジョコビッチ選手などでもそう簡単にできることじゃないです。
しかも、3回戦のサスノビッチとの戦いを見てください。6-0,6-0!ダブルベーグルです!
(ベーグルとは相手に1ゲームも与えずにセットを取ること。それを2セット連続で行うのがダブルベーグル)。
世界ランク上位の選手を相手にしてダブルベーグルとは・・・一般プレーヤーを相手にしてるわけじゃないんですよ。いかに他を寄せ付けなかったかがお分かりでしょう。
ただ、試合期間中の大坂なおみさんのコメントなどを見ると、決して楽な戦いではなかった模様。
やはり世界トップの選手相手に勝つというのは、結果だけ見ると楽勝そうですが、まず簡単なことではないということですね。
全米オープン優勝は男女通じて初の快挙
大坂なおみさんが全米オープンベスト4に進出した時点で、日本女子テニス界では初の出来事でした。
そして優勝は男女通じてこれまでに前例のない記録です。全米オープンでの最高記録は、男子で錦織選手が果たした準優勝でした。
いやはや凄まじい・・・錦織選手が準優勝したのも凄まじいのに、それを超えちゃいましたからね。
大坂なおみ選手は、他の四大大会ではまだ大きな記録を樹立できてはいません。
日本人選手だと、伊達公子選手が多くの記録を持っていますね。ウィンブルドン、全豪オープン、全仏オープンでシングルスベスト4進出を果たしています(伊達さんも超レジェンドなんだよなぁ)。
来年以降は全米オープン以外での記録樹立を目指して、大会に挑むことになると思います。
世界ランキング7位に浮上
全米オープン優勝を受けて、大坂なおみ選手の世界ランキングは現在の19位から7位にまで浮上する予定です。
7位ですよ!7位!日本人女性選手で世界ランキングトップ10入りしたのは、杉山愛さん以来ではないでしょうか?
長らくトップ10入りする選手はいなかったのですが、大坂なおみ選手が食い込んできましたね!
今はまだ7位ですが、四大大会で優勝するレベルだとしたら、世界ランキング1位も全然狙えます。
しかもまだ20歳というのが末恐ろしいことです。
これからさらに経験を積んで、プレーにも磨きがかかればもっと強くなる余地がありますからね。
この成長性こそが、大坂なおみ選手の武器になると思います。
第1シードが姿を消す波乱の幕開けとなった女子トーナメント
今回の全米オープンは、波乱の幕開けとなりました。
なんと、世界ランク1位で第1シードのシモナ・ハレプ選手が、予選から上がってきたカイア・カネピ選手にストレート負けしてしまったのです。
その他にもランキング上位の選手が敗退する「番狂わせ」とも言える試合が続出しました。
ハレプに続きウォズニアッキが敗退、新スタジアムは墓場のコート? [全米テニス](テニスマガジンONLINE) – Y!ニュース https://t.co/QcRnsJBPyf
— dolly-k (@l_frty) September 1, 2018
大坂なおみ選手の対戦相手を見てもお分かりかと思いますが、ランキング20〜30位くらいの選手が多いですよね?
四大大会の準々決勝や準決勝くらいまで順当に進めば、ほぼ確実にどこかで世界ランク1桁の選手と当たります。大坂選手にとって、それが起きない大会になったのも優勝の追い風につながったでしょう。
でも「なんだ、ラッキーで優勝したんだ」と思うのは違います!ランキングは低くても間違いなく相手は強豪選手です。
だって、世界ランキング上位の選手を倒して上がってきてるわけですから。今回の大会だけに限ってみれば、トップランカー以上の実力を発揮しているということですからね!
しかも、決勝のセリーナ選手はランキングこそ26位ですが、過去には「最強」とも言われた選手です。
男子選手顔負けのパワーで相手を圧倒し、姉のビーナスをとともに「ウィイアムズ姉妹」としてシングルスでもダブルスでも名を馳せた激強レジェンドなんですよ。
しかもしかも!セリーナは出産のため、一時的にプロを離れていました。そして復帰した現在、四大大会の決勝まで勝ち上がっているのです(年齢は37歳)。
そんなセリーナを倒しての優勝ですから、ラッキーでもなんでもないんですよ。
大坂なおみ選手は間違いなく四大大会を制したんです!
大坂なおみ選手の強さは「パワー」と「我慢」
大坂なおみ選手の強さの秘けつはというと、やはり「パワー」でしょう。
強烈なストロークは相手からエースを奪いまくり!サーブの速度は200km/hで男子プロ並み!
このパワーはまさしく女子の世界トップクラス!多くの選手が力負けしてしまいます。
大坂なおみ選手が憧れとも言っているセリーナも、同じくパワーが強みの選手です。そのセリーナですら抑えきれないパワー・・・もはや世界最高のパワーと言ってもいいかもしれませんね!
ただ、これまでの大坂選手はパワーはあっても「ムラが目立つ」とも評価されていたんですね。
調子がいいときは一気に試合を決めるだけの力を見せつけるのですが、調子が乱れるとどんどん悪い方向に転がりやすい面がありました。
精神面の強化が必要だということは言われ続けており、大会を制す上でも重要な課題だったのです(でも20歳という年齢で世界を舞台に戦ってるんだから、仕方ないと思います)。
今回の全米オープンでは、大坂選手の精神的な強さが見られたという点も見逃せません。
これまでは調子が乱れてしまい、相手にペースを握られてしまう状況でも「我慢」。冷静に自分のプレーを貫き通すことができました。
大阪選手はすでに世界トップクラスの相手にも勝てるだけの実力があります。それを維持できる精神があれば、もう誰にも負けないんじゃないかってくらい強いはず。
この「我慢」を身につけ、実践できたのが今大会だったのではないかと思います。今のプレーに自信を持ち、より強くなるきっかけになったでしょうね。
大阪なおみ選手の強さに関しては以下の記事でもまとめていますので、ぜひ合わせてお読みください!
日本人選手が大活躍した全米オープン2018
大阪なおみ選手の優勝がとても注目されていますし、この先ずっと記録として語り継がれていくでしょう。
男子でも錦織選手が2014年以来4年ぶりに準決勝に進出!天敵とも言えるジョコビッチ選手に敗退してしまいましたが、大記録を打ち立てています(錦織選手はベスト4に行くのが当たり前になっている感じすらあるのが恐ろしい・・・)。
【錦織 4年ぶり決勝進出ならず】https://t.co/7n987qo01N
全米オープン男子シングルス準決勝が行われ、錦織はジョコビッチに3-6、4-6、2-6のストレートで敗れた。2014年以来4年ぶり2度目の決勝進出ならず。
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) September 8, 2018
さらに、西岡良仁選手もフェデラー選手に負けはしたものの善戦!
西岡良仁 フェデラーと対戦。この経験は宝物インタビュー【USオープン】https://t.co/KYM46K9uG3 https://t.co/0ZEYVkuh6N
— neha (@dzchurapavb3u) September 7, 2018
今年の全米オープンは日本人選手が大活躍した大会となりました!
日本のテニスレベルがどんどん上がっている感じがしますよね。1人強い選手が出ると、その人の練習メソッドなどが普及し、次々と強い選手が現れます。
来てますね、テニス!これからも目が離せません!
ひとまず、大阪なおみ選手、錦織圭選手、そして全米オープンに出場した全選手に「お疲れ様でした」と伝えたいです。