ストロークよりボレーが得意なジロギン(@akiramenaiuta)です!
今回は、サーブ&ボレーというプレースタイルの特徴や強み、プレーのコツなどについてまとめました!
サーブ&ボレーを自分のプレーに取り入れたいと考えている方(特に初心者プレーヤー)、またはサーブ&ボレーヤーの対策をしたいという方は、この記事を読んで参考にしてほしいと思います。
サーブ&ボレーは勇気のいる戦い方ですが、できるようになれば試合で使える武器になることでしょう!
(シングルスでのサーブ&ボレーを想定して書いていますが、ダブルスにも少し触れます!)
✔︎サーブ&ボレーは一般プレーヤー相手なら充分通用する
✔︎ボレーやスマッシュが自分の武器になる
✔︎リスクも多いプレーだと理解する
✔︎ネットにダッシュせず、2〜3歩ずつ近づく
サーブ&ボレーの特徴・プレースタイル
サーブを打った後に、ネットに近づいてボレーやスマッシュを使って戦うプレースタイルを「サーブ&ボレー(サーブアンドボレー)」と呼び、そのようなプレーを得意とする人のことを「サーブ&ボレーヤー」と呼びます。
自分と相手との距離が短くなるため、ラリーのテンポが上がります。
試合を早い展開で進めると同時に、ネット付近からのボレーやスマッシュで、積極的にポイントを取りに行けるのが特徴です。
後ほど説明しますが、サーブ&ボレーやネットプレーは弱点が多い戦い方でもあります。
そのため、よっぽど自分が有利な試合展開にならなければ、サーブ&ボレーをしないというプレーヤーが大多数です。
サーブ&ボレーは「消えた」プレースタイル?
プロの試合でも一般の試合でも、サーブ&ボレーをするプレーヤーはそう見かけません。
サーブ&ボレーは、今となっては「消えたプレースタイル」なんて評価もされています。
この原因には「ラケットの性能が上がった」ことがあるようです。
その昔、木製のラケット(ウッドラケット)を使っていた時代などは、ボールが飛びにくかったんです。
そのため、ベースラインで打ち合うプレーはやりにくく、早くにネットに詰めてボレーやスマッシュで得点を重ねるプレーが当たり前でした。
しかし、技術は進み、最近のラケットは面にボールが当たるだけでも充分に飛ぶ(というか飛びすぎ)ようになりました。
その結果、わざわざリスクのあるネットプレーをしなくても、ベースラインから強力なストロークで攻撃できるようになったのです。
素早い展開でゲームをリードできることが魅力のサーブ&ボレーでしたが、時代の流れによって、その姿に陰りが見えてきました。
一般プレーヤーレベルではサーブ&ボレーは通用する
ただ、「サーブ&ボレーは今の時代のテニスに向いていない」という考え方は、プロレベルの話だと、私は思っています。
私たち一般プレーヤーレベルでは、今でも通用するプレースタイルと言えるでしょう。
理論上は弱点の多いサーブ&ボレーですが、その弱点を見抜いて、正確にボールを打ち込める一般プレーヤーはとても少ないです。
しっかりとサーブ&ボレーの練習を詰めば、強力な攻撃の手段となるはずです。
初心者同士の試合ほどサーブ&ボレーは有利
個人的には、初心者同士の試合ほどサーブ&ボレーは有利な攻撃方法になると思います。
初心者同士の試合はというと、どちらかがミスるまでとにかくラリーをつなぐ展開になりがちです。
その状態の中で、ネットに詰めて攻撃する手段を持っているのは強いです。自分でポイントを取る方法を持っているということですので。
それに先ほどの通り、初心者が相手ならば、サーブ&ボレーの弱点を毎回的確に攻めてくるということも少ないでしょう。どこかで必ずミスをしてくれるはずです。
初心者プレーヤーほど、サーブ&ボレーやネットプレーを武器にしてみましょう(私もやってます)。
フェデラー選手の影響でサーブ&ボレーヤーが増えるかも?
プロの中でサーブ&ボレーが上手い選手といったら、やはりロジャー・フェデラー選手ではないでしょうか?
いや、上手いなんてレベルじゃないですね。フェデラーのボレーさばきは神です!
フェデラーは30歳を超えたあたりからサーブ&ボレー、ネットプレーを多用するようになりました。
もともとフェデラーは、ストロークも世界トップクラス。誰が相手でも打ち負けない威力を誇っていました。
しかし、加齢とともにパワーやスタミナの面でラリー戦だけで勝つのは難しくなってしまったようです。
そこで、サーブ&ボレーのスタイルを戦略に組み込み、ラリーの回数を少なくしてポイントを取る手段を身につけました。
一時は「消えた」とまで言われたサーブ&ボレーですが、フェデラーの影響で、サーブ&ボレーヤーがまた増えるかもしれませんね!
サーブ&ボレーの強み
ここからはもっと詳しくサーブ&ボレーはどんな点が強いのかについて説明していきます。
サーブ&ボレーの強みとしては
✔︎プレッシャーをかけられる
✔︎ラリーの時間短縮
✔︎攻撃の幅が広がる
などが挙げられるでしょう。
ボレーやスマッシュが決定打になる
ネット付近で打つボレーやスマッシュは、一般的に「決め球」とされています。
相手にとってはネットの至近距離から打たれるので、打ち返す準備の時間が短くなります。
その結果、反応が間に合わず、ボレーやスマッシュを決められてしまうのです。
特にスマッシュは、上から叩き下ろすショット。
サーブと変わらないスピード(速い人だと100km/hを軽く超える)で打ち込まれます。
スマッシュのコースが予測できない限りは諦めるか、相手がミスるのを祈るかしかありません。
ほぼ決定打となるショットを持てる点が、サーブ&ボレー(ネットプレー)の強みです。
相手にプレッシャーをかけてミスを誘える
相手がネットに詰めてきた時、あなたはどう感じますか?
もちろん攻撃できる弱点はあるものの、相手が近づいてきたことでプレッシャーを感じるはずです。
相手が後ろにいるときはラリーを続けていれば良かったのに、ネットに出てきたことで、相手の横や頭の上を抜く難しいショットを打たなければならなくなります。
ショットが甘くなれば、相手のボレーやスマッシュのチャンスとなるでしょう。
これがプレッシャーとなって、ミスしてしまうこともしばしば・・・
ネットに詰めるだけでも相手にプレッシャーを与えられるのもサーブ&ボレーの強みと言えます。
ラリーの時間が短くなり、体力を温存できる
サーブを打った後、すぐネットに詰めるサーブ&ボレーは、ベースラインで打ち合うよりもラリーの回数、時間が短くなりやすいです。
サーブを打ってからネットに詰めるまでにボレーを1〜2球、その後フィニッシュボレー・・・短ければ3往復ほどでラリーが終わることもあります。
あるいは相手のナイスショットや自分のミスでもっと早くラリーが終わることも・・・
自分がポイントを取っても取らなくても、ラリーは短くなりやすいですね。
コートを前後に動く必要はありますが、ラリーの時間が短い分、ベースラインで左右に動いてラリーするよりも体力温存にもなります。
攻撃の幅が広がる
ベースラインでずっとストロークを打つのは、確かに安定します。相手から打ち込まれても対応はしやすいです。
しかし、あまりに安定しすぎてしまうと、相手が自分のラリーのテンポ、ショットのスピードなどに慣れてきてしまいます。
あるいは、弱点となるコースを見つけてしまうかもしれません。
同じプレーしかできないプレーヤーは、相手にペースを握られたり、弱点を見抜かれたりすると手の打ちようがありません。
相手に傾きかけた流れを取り戻すためにも、サーブ&ボレーをプレーに組み込むことで、ペースを変えることができます。
このように、相手にペースを握らせず、攻撃の幅を広げる上でもサーブ&ボレーは役に立ちます。
サーブ&ボレーの弱点
ここまで「サーブ&ボレーは最強のプレースタイル!」みたいな感じで書いてきました、そんなことはもちろんないのです!
やはり弱点はあって、そのコースに打たれたらお手上げ状態になってしまうこともあります。
サーブ&ボレーの弱点としては
✔︎足元のショット
✔︎高いロブ
✔︎ストローク戦
✔︎失敗によるメンタルの変化
などが挙げられるでしょう。
スピードのある左右のパッシングショット
パッシングショットとは、ネットに出てきた相手の横を抜くショットですね。
パッシングショットが上手いプレーヤーは、ネットプレーヤーの天敵と言えるでしょう。
サーブを打ってネットに詰めても、スピードのあるパッシングショットを左右に打たれると反応が難しいです。
ネットにつめるほど相手との距離も短くなります。その分、相手から打たれるショットも速く感じてしまうのです。
せっかくサーブ&ボレーに出ても、いきなりパッシングショットを決められてしまうと、モチベーションも下がります。
サーブ&ボレーヤーはパッシングに注意しつつ、レシーバーは抜けそうなコースがないか確認しつつプレーする必要があるでしょう。
足元に打たれたショット
ボレーヤーにとって打ち返すのが難しいのは、足元に打たれたショットでしょう。
ヒザを曲げて体勢を低くし、「ローボレー」か「ハーフボレー」で返すのが一般的です。
この「ローボレー」「ハーフボレー」が難しい!初心者の「鬼門」と言えるかもしれません。
「ローボレー」は低い位置で打つのでネットしやすく、高めに打とうとするとゆるいチャンスボールになって相手に狙い打ちされてしまう・・・
ボールの跳ね際を打つ「ハーフボレー」はタイミングが難しく、「ローボレー」以上にミスしやすいかもしれません。
上手なプレーヤーほど足元に来たボールを打ち返す難しさを知っているので、足元を狙ってくるでしょう。
頭の上を抜く高いロブ
パッシングショットとして「ロブ」が使われることもあります。山なりの高いショットですね。
軌道が低かったり、ネット近くに落ちるロブならば、ボレーヤーはスマッシュで打ち返せます。むしろチャンスボールです。
しかし、ラケットを上に伸ばしても届かないほど高く、コートの深くに決まるロブは、スマッシュでは打ち返せません。お手上げです。
すぐに打ち返せないことに気がつき、下がりながらロブを打ち返せたとします。
だとしても、ネットに詰めて攻撃するはずが、ベースラインまで下げられてしまい、守りに追い込まれてしまうのです。
ストロークが苦手の可能性もある
これは私自身の例でもあります。私は最近になってサーブ&ボレーやネットプレーを使うようになりました。
その理由は、ストロークが苦手(特にフォアハンド)だからです。試合でも、全然使い物になりません・・・
力強いショットが打てるわけでもないし、ラリーが長引けばそのうちミスしてしまいます。
「どうせ相手に点を取られるなら、いっそネットに出て攻撃したほうがいい!」
という考えから、ネットプレーを使うようにしたのです。
サーブ&ボレーなどネットプレーを主体に戦うプレーヤーの中には、私と同じような人もいるはずです。
だとしたら、ラリー戦に持ち込まれたら非常に不利となるでしょう。
自分が好きに打てるサーブ以外の場面では、ラリー戦をできるだけ避けなければなりません。
1度失敗すると次のポイントもサーブ&ボレーはしにくい
サーブ&ボレーがリスクの多い攻撃方法だということは、ボレーヤー自身もわかっているはず。
リスクを少なくするためにも、リスクを理解し、工夫することはとても大切です。
しかし、1度このリスクとなる点を相手に見抜かれて、サーブ&ボレーに失敗してしまうと、次のポイントでも同じようにプレーする勇気は出にくいです。
「相手はサーブ&ボレーの弱点に気がついているから、次はベースライン近くでプレーしよう」と消極的な気持ちになりやすいでしょう。
感情のコントロールが得意な人や、よっぽどミスを割り切れる人であれば、気にせず次のポイントもサーブ&ボレーができると思います。
しかし、リスクを理解しているからこそ、1度の失敗がメンタル面を大きく左右しやすいとも考えられます。
ダブルスでさらに強さを発揮するサーブ&ボレー
弱点やリスクの多いサーブ&ボレー。しかし、これまで紹介してきたものは「シングルスにおける弱点」が多かったです。
しかし、サーブ&ボレーはシングルス以上にダブルスでこそ力を発揮し、ダブルスでならば積極的にサーブ&ボレーを使うプレーヤーは多いのです。
ダブルスにおけるサーブ&ボレーの特徴としては
✔︎平行陣で攻撃力アップ
✔︎ロブや足元のショットは弱点のまま
ということが挙げられます。
ペア同士でサーブ&ボレーの弱点をカバー
通常、ダブルスはサーバーがベースラインより後ろ、サーブを打たないペアはネットにつきます。
サーバーはサーブを打った後に、サービスライン近くまで距離をつめます。この陣形のことを「平行陣」と呼びます。
リターンを打つ相手選手は、前衛を警戒して、強いパッシングショットは打ちにくいです。すると、サーバーに向かってリターンするのがセオリーになります。
ペアがいることで先ほどサーブ&ボレーの弱点に挙げたパッシングショットを防ぐことになるのです。これで、1つ弱点を気にせずにネットへ出られます。
ただ、ペアの立ち位置がセンターに寄りすぎていると、ペアがパッシングショットの餌食になってしまうかもしれません。
平行陣はやや難易度の高い陣形で、ペアとのコンビネーションがとても大切です。
平行陣で攻撃力アップ
難しめの平行陣ですが、強いダブルスペアほど平行陣で戦っているイメージがあります。
平行陣は前衛も後衛も、ボレーを打つ陣形。つまり2人で攻撃ができるのがメリットです。
攻撃と守備をペアで分ける「雁行陣(がんこうじん)」はダブルスの基本の陣形で、安定はします(しかもやりやすい)。
ただ、2人でプレーしてるなら、2人で攻撃したほうが効率はいいですよね?
この後で説明しますが、平行陣の弱点をカバーできるペアならば、平行陣のほうが攻撃力アップになるのです。
ロブや足元のショットに注意
ただ、残念ながら平行陣にも弱点はあります。
例えば、ネットに向かうサーバーにとって、やはり足元に打たれるショットが難しいことには変わりません。
しかも、相手にも前衛選手がいますから、甘い返球しかできないと、相手前衛のチェンスボールになってしまうでしょう。
また、前衛をしている自分のペアの頭上を抜くロブを打たれた時も対処が難しいです。
通常、サーブを打ってネットに詰めた後衛が、前衛の後ろに回り込んでロブを返球。その間に、前衛は逆サイドに移動してカバーします。
攻撃から守備へとすぐに切り替えなければならず、ミスにもつながりやすいです。
こういった弱点を対応できるからこそ、平行陣で戦っているダブルスペアは上手いと言えますね。
ただ、弱点に打たれた時のことばかり考えて、プレーが消極的になるのはもったいないです。
サーブ&ボレーはダブルスでも強力だという事を頭に入れて、試してみるのもいいでしょう。
より成功率の高いサーブ&ボレーを身につけるために
ここからは、「サーブ&ボレーを試合でもやってみたい!」という初心者プレーヤーの向けに、練習中や試合の時に意識するべき点を紹介します。
✔︎サーブはコースを打ち分ける
✔︎ネットに出る勇気を持つ
✔︎一気にネットに詰めない
立ち止まってのボレー・スマッシュはミスしない
テニススクールやサークルでは、球出しのボレー・スマッシュを練習すると思います。
初級者のうちは、ネット前に立ち止まった状態での練習となるでしょう。
球出し練習は、基本を確認するための練習です。試合を想定して練習しても良いのですが、まずはボレー・スマッシュを確実に決められるよう、フォームの確認をしましょう。
足の使い方、ボールがラケット面に当たる位置、打点、コースなどを意識してください。
止まったところから始めるボレー・スマッシュの打ち方が定着すれば、試合でもミスなく打てるようになるでしょう。
ローボレー・ハーフボレーは要注意
特に「ローボレー」「ハーフボレー」は、サーブ&ボレーの要になる技術です。
ネットに近づくまでのつなぎのボールとして、確実に打てるようになっておきたいです。
ローボレーやハーフボレーをミスしてしまうと、せっかく練習した普通のボレー・スマッシュを打てるポジションまで移動できません。
スクールの初級コースでもローボレーまたはハーフボレーの練習をすると思います。
時間は短いかもしれませんが、1球1球フォームを確認しながら練習してください。
ボールを打つというより、「ラケット面をボールに合わせて当てる」くらいのイメージだと成功しやすいです。
サーブのコースを打ち分ける
ボレーだけでなく、サーブもとても重要です。
速いサーブというより、速度はなくてもコースを打ち分けられるようになりましょう。
例えば、相手がバックハンドを苦手としている選手ならば、バック側にサーブを打てば強力なリターンを打たれる可能性は低いです。
ネットに出やすいチャンスボールが返ってくるでしょう。
また、サービスコートの中央(センター)を狙うのも効果的です。
「センター攻撃」と呼ばれる技術で、ボールを角度をつけて返しにくくさせる効果があります。
サーブをセンターに打つことで、相手のリターンできるコースをせまくすれば、いきなりパッシングショットで左右を抜かれる可能性を下げられます。
回転系のサーブでリターンを強打させない
結果として、相手のリターンがチャンスボールになればサーブ&ボレーの成功率も上がります。
コースを狙う以外にも、スライスサーブなどの回転系サーブも有効です。
バウンド後に変化する回転系サーブは、強打しにくいです。
そのため、ファーストボレー、またはアプローチショット(ネットにつくための攻撃的なショット)を打ちやすくなるでしょう。
ネットに出ることに慣れて勇気をつける
サーブ&ボレーを成功させるには、技術的な上達はもちろん必要です。
しかし、それ以上に欠かせないことがあります。それが、勇気を持ってネットに出るということです。
ネットに出るリスクやボレーへの苦手意識が、サーブ&ボレーを避けてしまう一番の原因のはず。
ネットに出ることに慣れるのも、大切な練習となります。
スクールのゲーム形式や友人と練習試合をしている時は、チャンスがあったらどんどんネットに出てみましょう。
実際の試合では、より慎重になるはず。
例えば「0-30、0-40の時はサーブ&ボレーを仕掛ける」など、ポイントと心の余裕があるときに試してみてください。
その場面では、1球くらい失敗したとしても、自分の有利には変わりません。
一気にネットに詰め過ぎない
勘違いしないで欲しいのが、サーブ&ボレーは
「サーブを打ったらネットへダッシュ!」というプレースタイルではない
ことです。
そういうプレーもありますが、普通にサーブ&ボレーをするよりも、さらにリスクが高くなります。
ネットに勢いよく走れば、相手との距離が一気に縮まるので、リターンも速く感じます。
さらに、勢いがつきすぎると走ったままファーストボレーを打ってしまい、ネットやアウトのミスにもつながりやすいです。
次の項目で説明しますが、サーブ&ボレーは、「ボレーをしながら数歩ずつネットに近づくプレー」だと理解しておきましょう。
ネットに出る時に注意したい点
では、サーブを打ってからネットに出るまでに注意したい点をまとめます。
注意するべき点は主に
✔︎ファーストボレーのコース
✔︎走りながらボレーしない
✔︎ラケットは振りすぎない
といったところでしょう!
ファーストボレーはサービスラインの1〜2歩後ろで打つ
ファーストボレーを打つ位置ですが、基本的にサービスラインの1〜2歩くらい後ろで打つと考えてください。
この位置ならば、相手のリターンが速くても対応しやすいです。
ボレーは基本、1歩前に踏み込むように打ちます。この踏み込みを使えば、ボレーしながらサービスラインまで進むこともできます。
あせりは禁物です。2〜3歩ずつ進んでネットまでの距離を詰めましょう!
もし相手のリターンが浅ければ、一気にネット近くまで詰めて、アプローチショットを打ってもいいと思います。
ファーストボレーは相手のいないコースへ打つ
ファーストボレーを打つコースですが、相手のいない場所を狙って打ちましょう。
テニスの基本ですね。
相手がいる場所へ打ち返してしまうと、サーブ&ボレーの弱点になるコースに打たれてしまうかもしれません。
さらにネット近くまで接近するチャンスを作るためにも、相手の打ちにくいコースを狙うよう意識してください。
スプリットステップを使い、走りながらボレーしないよう注意
先ほど説明した通り、走りながら打つとミスする確率は高くなります。
テニスは無駄な動きがないほどショットの成功率は高いです。
ネットに出ながら、相手が打つ直前にスプリットステップを踏むことを忘れないようにしましょう。
つま先で軽くピョンとジャンプするスプリットステップは、前に進んでいる勢いを殺す役割を果たしてくれます。
そして相手が打つコースを予測して、ボレーの構えに入りましょう。
プロレベルのプレーヤーは、動きながらでも世界最高クラスのショットが打てます。
しかし、私たち初心者プレーヤーはそうもいきません。
より丁寧に、体勢を整えながらプレーすることで、勝率は上がると脳裏にきざんでおきましょう!
ラケット面をよく見て、反発で打ち返す
ネットに近づくほど、あわててしまいがちです。するとプレーが雑になってしまいます。
特にありがちなのが、ラケットを思い切りスイングしてボレーしてしまうことですね。
ボレーは、ラケットの握りと足の踏み込みでボールを押し出すように打つショットです。
なんなら、最近はラケットの性能がいいので、面に当たればそれなりにボレーが打てちゃいます。反発力でボールがビョンと飛んでいきます。
まずは心を落ち着け、ラケットの面をよく見て、ボールをラケットの反発で打つことをイメージしてみてください。
まとめ
今回は、サーブ&ボレーについて、概要をお話ししました。
なかなか、サーブ&ボレーも捨てたもんじゃないと思いますよ!
サーブ&ボレーをやってみたいと考えている方は、まずは今回まとめたことに注意して取り組んでみてください。
実際の試合で試してみると、もっと細かい課題が見えてくると思います。それらは、練習を重ねることで解決していきましょう。
またライバル選手がサーブ&ボレーヤーで、なかなか勝てずに悩んでいる方は、サーブ&ボレーヤーの弱点を狙う練習をしてみてください。
おまけ:テニスの王子様に登場する主なサーブ&ボレーヤー
続いては、私の大好きな漫画「テニプリ」に登場するサーブ&ボレーヤーを何名か紹介します。
全キャラは無理なので、ほんの一部ですが、お許しください。
作中の描写的に、サーブ&ボレーヤーだとわかりやすいキャラを集めました。
青春学園3年 菊丸英二(きくまるえいじ)
まずは青学ナンバ−1ダブルス「ゴールデンペア」の攻撃役、菊丸英二です!
猫のような柔軟な動きでプレーする「アクロバティックプレー」を得意としています。
後衛の大石のサポートを受けながら、英二はネットプレーで多彩な攻撃を仕掛けます。
英二は攻撃、大石は守備のエキスパートしてお互いを支えあい、全国レベルのダブルスペアとなりました。
そんな英二でしたが、全国大会初戦の比嘉中・甲斐との試合ではシングルスで公式戦初出場。
ストローク戦や得意のネットプレーを活かして、見事に勝利しました(もちろん、ダブルスでも実質全国ナンバ−1になりました。実質。)
青春学園3年 乾貞治(いぬいさだはる)
英二と同じく青学3年の乾も、実はサーブ&ボレーヤーです。そのイメージはあんまりないですけどね。
乾の公式戦が関東大会まで描かれていない(乾はレギュラー落ちしてマネージャー的な役割をしていた)ので、実は試合描写が少ないです(ダブルスも多かったですし)。
ただ、作中最初の校内ランキング戦では、リョーマ相手に高速サーブからのネットプレーで戦っていました。
乾は身長が184cmあって、ネットに出ればまるで高い壁のようなプレーヤーなんですよね。
相手はロブを打とうにも、かなり高くしないと乾にスマッシュを打たれてしまう・・・
自分の長所を生かしたプレースタイルをしていました(あとデータテニスも忘れずに)。
氷帝学園3年 芥川慈郎(あくたがわジロー)
氷帝の3年、ジローは根っからのサーブ&ボレーヤーでした。
ボレーには絶対の自信を持っており、どんな状況でも、ネットに詰める姿勢を見せていましたね。
ジローの得意技は、スピードはないものの、どんな体勢でもボレーが打てる「マジックボレー」。
ジローの手首の柔軟性があるからこそできる技で、まさに天性のボレーヤーと言えるでしょう。
初登場時は氷帝の切り札のような存在感を放っていましたが、青学の天才・不二に遊びながら倒されました。
氷帝学園3年 向日岳人(むかひがくと)
岳人もわかりやすいほどのサーブ&ボレーヤーでしたね。
氷帝ダブルスを支える1人で、忍足とのペアは氷帝でも最強クラスだったようです(宍戸・鳳ペアに負けましたが)。
英二と同じくアクロバティックプレーを得意としていた岳人。
関東大会では、飛び跳ねてポージングしながら打つ「ムーンサルト」など、英二以上のアクロバティックを披露しました。
ただ、岳人は持久力がないことが致命的な弱点となっています。
試合序盤は派手な動きで攻撃しますが、長期戦になると、終盤まで体力が持ちません。
その弱点を突かれ、関東大会では菊丸・桃城ペアに、全国大会では乾・海堂ペアに敗れました。
立海大3年 丸井ブン太(まるいぶんた)
全国最強の中学校と名高い立海大付属中。その中でナンバー1ダブルスの一角を担うのが丸井ブン太です。
ブン太はボレーヤーとして全国的に有名な様子。氷帝のジローも憧れの存在と言っていました。
ブン太の技は「妙技」と名付けられ、ネットの上をボールが滑る「綱渡り」や、ネットを張るポールにボールを当てて相手コートに入れる「鉄柱当て」、ボレーを打つタイミングを狂わせる「時間差地獄」など、その名の通り奇妙な技ばかりでした。
ブン太も英二のように、守備はペアに任せて、自分は徹底的に攻撃に回るスタイル。
後衛のジャッカルは驚異的なスタミナと肺活量で鉄壁の守備を誇り、ブン太の攻撃を際立たせていました。
関東大会決勝では桃城・海堂ペアに勝利するも団体戦としては敗北。
全国大会決勝ではゴールデンペアに敗れ、団体戦としても再度青学に負けてしまいました(ブン太とジャッカルの試合シーンはかなりカットされてました)。