こんにちは!ジロギン(@akiramenaiuta)です!
「シコラー」と呼ばれるテニスプレーヤーと対戦したことはあるでしょうか?
ひたすらラリーをつなぎ続けて、相手のミスを誘うプレーヤーです。
シコラーは、初級〜中級者だとかなり多く、試合でも戦うことは多いと思います。
意外と戦いにくく、苦戦してしまうこともあるでしょう。
実は私も学生時代は完全なるシコラーでした!ベースラインあたりでシコシコシコシコシコりまくりだったんですね。
そこで今回は元シコラーだった私が、自分の経験から
シコラーの対策や弱点などを解説していきます!
(私がボロボロに負けた試合のエピソードも紹介しますので、ご参考に!)
意外と強い?シコラーの特徴
ひたすらラリーを続ける
シコラーはとにかくラリーを続けるプレーヤーです。
ボールを強打したり、きわどいコースに狙ったりすることはほとんどありません。相手がミスをするまで、粘り続けることが基本の戦い方になります。
初級〜中級プレーヤーにはシコラーが比較的多いです。理由は、自分からミスをするリスクの高いショットを打つことなく、ボールを返して相手がミスをすればポイントになるという、技術力がなくても戦えるスタイルのためです。
ただ、だからといってシコラーが弱いということはありません。テニスは「相手より1球多くボールをコートに決めたプレーヤーの勝ち」です。ミスをしなければ負けることがありません。
決して強い打球でなくても、ミスの少ないシコラーはこの理屈通りの戦い方をしていますので、試合に勝つこともできるのです。
左右の動きに強い
シコラーは常にベースラインにポジショニングし、ラリーを続けます。試合中、ベースラインから動いてプレーすることは少ないです。
ラリーが続けば相手も決めようとして左右にゆさぶりをかけてくるでしょう。しかしシコラーにとって、左右の動きが増えるのは想定の範囲内です。
ラリーを続けるために普段の練習から左右の動きを意識しており、なれています。
むしろ左右の動きに対して強いからこそ、シコラーのスタイルをとっているとも言えますね。
初級〜中級者どうしなら有効な戦い方
初級〜中級者同士の試合だと、どちらかのミスによってポイントを取るケースが多いです。つまり、ミスが少ない方が負ける確率は低くなります。
シコラーは初級〜中級者であれば、勝率の高い有効な戦い方でもあります。だからこそ、まだまだミスをしやすい同じ初級〜中級者には、ミスを誘ってくるシコラーを苦手とするプレーヤーも多いです。
シコラーの試合は「あまり動きがなくてつまらんのぉ〜」と思われやすいのですが、ミスを少なくした合理的な戦い方なのです。
シコラーの弱点
前後の動きが苦手
左右の動きには強いシコラーですが、前後の動きを苦手としている場合が多いです。私も苦手でした。
その理由は、「ネットプレーが苦手」ということにもつながってくるでしょう。シコラーは試合でネットプレーをしない分、ネット前に詰めることになれていません。
もちろんシコラーをネット前に出させれば、苦手なネットプレーに戦い方を切り替えさせられますし、後ろにロブを上げるなど、攻撃の手段が増えます。
攻め込むショットが苦手
シコラーは戦い方もそうですが、おそらく性格的にも自分から攻め込むショットを打つのが苦手なタイプのプレーヤーが多いです。
少し言い方は悪いですが、ビビり小心者なんですよね(泣)
ヒザはガクガク!心臓はバクバク!手は汗でビショビショ!
意外と、チャンスボールが来るとうまく攻撃できなかったり、緊張からミスをしてしまうことも多いです。これも弱点になります。
これらを踏まえてシコラー対策を練るといいでしょう!
シコラー対策
短いボールで前後に動かす
シコラーの弱点の1つである「前後の動きが苦手」なことを利用してで攻撃することが、1番有効な攻撃方法となるでしょう。
シコラーの得意とするベースライン付近から離れさせることができれば、長く続くラリーを中断させることもできます。
シコラー有利な状況を変えられるのです。
さらに、前に走りながら打つショットは意外と難しく、勢いあまってアウトしてしまうことも多いです。
かといって、力を抜いて短く打てば相手のチャンスボールになってしまういます。シコラーも、自分の得意とするベースラインあたりから動かされている状態では、空いているコースを狙い打ちされてしまいます。
また、シコラーはネットプレーを苦手としている人も多いので、ネットに近づきボレーせざるを得ない状況になれば、ミスの確率も上がります。
シコラーとのラリーが長引いている時は、短いボールやドロップショットでネット際におびき出し、前後の動きを強制させてみましょう。
短いボールを取られてしまったら、今度はロブなどでシコラーの後ろに打つなどして、さらに攻撃を仕掛けていくといいでしょう。
あえてチャンスボールを打つ
これもシコラーの弱点をつける対策です。あえて威力の弱くて短めのチャンスボールを打ってみましょう。
攻撃されてしまうリスクはありますが、同時にシコラーにミスをさせる可能性が上がります。やっぱり強打しようとすると力んでしまい、普段の打ち方ができなくなりやすいですからね。
チャンスボールは緊張しますが、その緊張に特に弱い人がシコラー的な戦い方をしがちです。打ち込まれること覚悟でチャンスボールを打ってみるのも手です。
深い打球を左右に打ち分ける
ラリーでシコラーに打ち勝ちたいのであれば、深い打球をしっかり左右に打ち分けるようにしましょう。
基本的な攻撃ですが、深くて相手を動かすショットはシコラー相手にも有効です。
深い打球は下がりながら打たなければならず、ネットするリスクも上がります。
また左右に動けば体勢が乱れるので、ラリーをミスなく続けることも難しくなってきます。体力も使いますからね。
ただ、この対策を取る時に気をつけなければいけないのは、ラリー勝負はシコラーをしても望むところだということです。シコラーの得意パターンにあえて足を突っ込むことになります。
深く左右にショットを打ち分けるのも、狙いすぎたり力み過ぎればミスになりやすく、シコラーの思うつぼです。
焦りすぎず、練習のような気持ちで7〜8割くらいの力で、無理なく打ち続けることが大切です。
ネットに詰めてプレッシャーをかける
もしあなたがネットプレーを得意としているのであれば、自分からネットに詰めてしまってもいいでしょう。
ネットでボレーをすれば自分から攻撃もできますし、決定打にもなりやすいです。
また、ネットに詰めてこられると、シコラーとしては、打てるコースが限られてしまいます。ただ真ん中に打つだけではボレーされてしまいますし、サイドを抜くかロブで頭の上を抜くかしかないです。
これまでの「ラリーを続けるためのショット」から切り替えなければならず、ミスをしやすくなります。
さらにネットに詰めてこられるとプレッシャーもかかるので、シコラーも冷静な判断ができなくなり、ミスショットにつながります。
ネットに出るリスクはあるものの、自分から攻撃できてプレッシャーをかけられるので、シコラー対策になります。
シコラー相手にやってはいけないこと
焦って決めようとする
これが一番やってはいけないことですね。焦って強打したり、無理やりネットに詰めたりしようとすることです。
シコラーの作戦にどハマりしてしまう最悪のパターンです。
ラリーが続くと、自分のミスの恐れや焦りからしびれを切らして、攻め急ぎやすいです。すると力んでミスをしてしまいます。
どんどんシコラーにポイントを与えてしまうことでしょう。
焦らず、シコラーの作戦には乗らず、攻めるべきポイント、決めるべきショットを見極めるようにしましょう。
イライラする
シコラーは、まるで壁を相手にラリーをしているかのようにショットを返してきます。あまりにも単調なラリーが続くとイライラして、ブチ切れたくなってしまうでしょう。
まずは落ち着きましょう。絶対にイライラしてはいけません。イライラするとプレーに粗が出てしまい、ミスが増えます。
これもシコラーの思うつぼですね。
特にラケットや道具に八つ当たりするのはいけないことです!やらないように注意しましょうね!
やはり、落ち着くことがシコラー相手には大切です。落ち着くことで必ず弱点は見えてきます。
ジロギンのボロ負けエピソード
実際に私がシコラーだった時、試合中に完全に弱点を見切られぼろ負けしたエピソードも紹介しておきます!
あれは私が高校2年生の時でしたね。団体戦のトーナメント3回戦で、シングルスの試合に出場しました。
私の入っていた部活では、部内戦の上位8人が団体戦のメンバーになり、試合に出られるのは上位4人、シングルスの試合に出られるのは上位3人だけだったんです。
ランキングは入れ替わりが頻繁にあったので、私が団体戦のシングルスに出たのは数回程度。それほど多くはないのですが、特にボロ負けして、一番印象に残っているのがこの試合。
いつも通り私は、序盤からとにかくシコシコシコりまくりのプレー!私はミスが全然なく、相手のミスが重なり、まさにシコラーらしい戦い方で第1ゲームを先取しました!
このままいったるでぇー!シコシコォー!
と第2ゲーム以降もシコラー全開でしたが、実はこれが相手の罠だったんです・・・
その後、私は先ほどのシコラー対策通り、前後の動きでゆさぶられてしまいました。
ネットプレーが苦手だった私は、前後の動きや、ボレーに対する不安からミスを連発!
さらに、ネットにおびき出されて、がら空きになったベースライン際にロブを打たれて失点!
結局ゲームカウント6-2で大敗を喫してしまいました。
相手が最初に1ゲーム落としたのは、私のプレースタイルの弱点を探して、対策を練っていたんですよね。データを取られてしまっていたのです。
それに気づかなかった私は、まさにズブズブと相手の戦略にはまってしまいました。
攻撃手段のないシコラーだった私は、相手に弱点を突かれてしまうと、一方的にやられるしかなかったんです。
でもあっぱれでしたね、素晴らしい戦い方をされてしまいました。
(でも悔しかった・・・)
今回書いたシコラー対策は、この試合のように私が学生時代に相手プレーヤーにやられて、負けてしまった戦略です。
実体験があるので、逆に私がシコラーと戦う時もこういった戦い方をするでしょう。負けの経験もしっかりと活かすことができるので、無駄ではないですね(と自分に言い聞かせることで正当化させる!)。
まとめ
初級〜中級プレーヤーにおいて、シコラーは間違いなく有効なプレースタイルです。
難しいショットを打たなくても相手がミスしてポイントが取れるので、リスクもなく、技術的に未熟でも勝てる可能性は高まります。
相手がシコラーだと厄介ではありますが、弱点はあります。落ち着いてしっかりとシコラー対策を立てることが重要です。
ただ問題点としては、上級プレーヤーがシコラーだった場合です。
ラリーを続けるだけでなく、ボールに強烈なトップスピンをかけていたり、きちんとコースを打ち分けてきたりと、攻撃に転じるチャンスをうかがっている場合があります。
上級者のシコラーは、きちんとポイントを取れるショットを持っていることも多いです。チャンスボールが苦手で前後の動きに弱い初級〜中級者のシコラーとはわけが違います。
このような相手には、自分もラリーで打ち勝てたり、ボレーで決めたりといった、攻撃方法を持っておく必要があるので注意しましょう(そもそも上級プレーヤーな時点で単純な作戦では勝てませんよね・・・)
シコラーは「カウンターパンチャー」というプレースタイルに当てはまるプレーヤーが多いです。
カウンターパンチャーについても特徴をまとめましたので、参考までにどうぞ!