前衛が好きなジロギン(@akiramenaiuta)です!
ダブルスでは、うまく狙えば80〜90%くらいの確率でポイントを取れてしまうコースがあります。
それは、相手前衛の真横、ストレートのコースです。後衛が打つパッシングショットですね。
前衛のボレーが間に合わず、後衛も追いつけない位置に打てる、ダブスルにおいて「一撃必殺」と言いるショットでしょう。
先日私も、スクールでのダブルス練習中に真横を抜かれてしまいました。時が止まったみたいに動けず、くやしいかったですね。
そこで今回は、ダブルスで前衛の時、ストレートを抜かれないようにする対策を考えてみました。
硬式はもちろん、ソフトテニスでも役立つと思いますので、ぜひお読みください。
✔︎ストレートを抜かれる原因を考える
✔︎ポーチもストレートケアも両方できる対策
✔︎後衛の体の開きから打つコースを予想する
ストレートを抜かれてしまう原因を考える
前衛の時にストレートを抜かれてしまうことが多い…
そう感じる時は、まず原因を考えてみましょう!試合中にあなたは、以下のような点に当てはまるかもしれません。
ストレートがガラ空きのポジションにいる
ストレートを抜かれてしまうということは、相手の後衛から見た時に、あなたはストレートがガラ空きなポジションに立っているということです。
後衛としては、相手前衛にはなるべくボールを触らせたくありません。ですので、前衛に向かってショットを打つことは少ないです(例外あり)。
それでも、前衛に近いストレートを狙ってくるということは、自分のショットに触られない自信が持てるほど、コースが空いているからということでしょう。
例えば、このような立ち位置になっているかもしれません。
センターに寄りすぎている
ありがちなのは、センターに寄りすぎているパターン。冒頭の図で紹介したパターンですね。
ポーチ(味方の後衛が取るボールを前衛がボレーする)をしようと積極的になりすぎな人ほど、このようなポジションになってしまいます。
ダブルスのラリーの基本である後衛同士のクロスラリーに入りやすいような位置に立ってしまうんですよね。図の通り、ストレートがガラ空きになってしまいます。
ポジションが後ろ過ぎる
これもよくあります、ポジションが後ろ過ぎるパターン。
ダブルス時、前衛はボールの動きに合わせて前後に動きます。自分の後衛がショットを打ったらネットに詰める。相手の後衛のショットをポーチできなければ後ろに下がる。基本はこの繰り返しです。
この動きが遅れて、相手後衛が打つ時に前衛が後ろにいると、ストレートは打ちやすいです。ボレーされてもネットからの距離が遠いのでミスってくれたり、決め球にならなかったりします。
さらに、ネットから離れているほど足元も狙いやすくなります。足元に来たボールをボレーで返すのは技術が必要で、初心者からすると少し難しいです。ミスの原因になります。
前衛はただネット前に立っていればいいわけではありません。ボールに触らない時は、動いて相手選手が打てるコースを狭めなければならないのです。
ポーチの動き出しが早すぎる
ポーチに出ようとするあまり、相手後衛が打つよりも早くセンターに動いてませんか?
コートをよく見ている後衛ならば、動き出しが早いことを見切って、がら空きのストレートに打ってくるでしょう。
ポーチに出てポイントを決めようとする積極性は、前衛においてとっても大事です。
ただ、あまりにも攻撃的すぎると動きが早くなり、先ほどのセンター寄りのポジションと同じ状態になってしまいます。ストレートにパッシングを打たれてジ・エンドですね。
ポーチのタイミングについては、以下の記事でかなり詳しく解説しています。
私がポーチに出るタイミングの事例ですが、どれも簡単ですので初心者の方には参考なるはずです。
ボレーでミスが立て続いている
試合中にボレーミスが多い前衛に対し、後衛がストレートに打ってくることがあります。ストレートアタックなんて言われる攻撃方法です。
ボレーが上手く、試合中も調子がいい人にとっては、真正面に飛んでくるボールは攻撃のチャンスとなるでしょう。
しかしミスが立て続いている時や、そもそもボレーが苦手な人にとっては嫌なコースのはずです。
上手い後衛は、前衛の調子や精神状況まで読み取って、あえてストレートのコースを狙ってくるんですよね(いやらしいですが、こういう人はマジで強いです)。
この場合は、その試合中に改善できない可能性があります。ボレーの練習を繰り返して、実力を上げるしかないでしょう。
以上が主な原因です。では次の項目で、試合中に意識すればその場で解決出来る「前衛のポジション」を中心に対策を考えていこうと思います。
前衛の時にストレートを抜かれない対策
対策を考える前に、意識してほしいポイントが1つあります。それは「前衛は守りではなく攻めが仕事」ということです。
ストレートのコースをふさぐのも大切ですが、それ以上にチャンスボールが来たらどんどんボレー・スマッシュすることが求められます。
この前提を踏まえて、以下の対策を実践してください。
ストレートを抜かれても気持ちを切り替える
これは私が学生時代から顧問の先生に言われ続けてきたことです。ストレートを抜かれてもあまり悩みすぎず、すぐに切り替えましょう。
冒頭でもお話しした通り、ストレートのパッシングショットはダブルスにおいて一撃必殺のようなもの。打たれた時点でほぼ相手のポイントになってしまうので、悔やんでも仕方ないです。
むしろ問題なのが、ストレートを抜かれたことを前衛が気にしすぎ、ストレート寄りにポジション取りしてしまうこと。こうなると、センターまでの距離が遠すぎてポーチに出にくくなってしまいます。
その結果、相手後衛からすればラリーがしやすく、味方の後衛からするとポイントを取る手段が減り、劣勢に立たされてしまうのです。
変にストレートを気にしすぎると、先ほどの「前衛の仕事は攻撃すること」が果たせなくなってしまいます。ポーチに出ながらでもストレートのケアはできので、気にせず、次の方法を試しましょう。
ななめ前に詰めてストレートのコースをケア
テニススクールで、「前衛は前後に動く」と習うかと思います。動きとしては図のような感じですね。
この動きを基本として、ストレートをケアしつつ、ポーチに出るそぶりを見せる動き方も身につけておきましょう。私は大体、以下の図にある、1〜3のような動き方をしています。
まず、ただまっすぐ前に動くだけでなく、ストレートのコースに向かってななめ前に動きます(1の動き)。
その後、相手後衛が打つ直前に1歩分くらいセンターよりに動く(2の動き)。そして、ポーチできそうならもう1〜2歩センターに進んでポーチ。ストレートに打ってきたら1歩分戻ってセンターのボールをボレー。どっちともできなければ元の位置に戻る(3の動き)。
こんな感じです。
前後ではなく、三角形に動く感じですね。これならストレートもケアしつつ、ポーチに出ることもできます。
個人的にはこの動き方の方が前衛でのミスが少ないです。初心者の方にはおすすめしたい動きですね。
あえてストレートのコースを空けておく
ストレートを抜かれてしまった後にこそ役立つ対策です。あえてストレートのコースを空けておきます。
すると相手後衛は、「さっき抜かれたのに反省してないやつだ」みたいに考えて、またストレートにパッシングを打ってくる可能性がありますよね。
でも、不意をつかれた時とは違い、意識してストレートを空けておいたのならば、パッシングにも反応できるはず。今度は相手後衛の不意を突くことができます。
動き方としてはこんな感じですね。
さっきの三角形の動きとは、反対の方向に動きます。スクールなどではあまりやらない動きだと思いますが、できるようになっておくと相手後衛を騙すプレーもできるのです。
1回うまくいけば、ストレートが空いていても、あえて空けているのか、それとも立ち位置が悪いだけなのか、相手後衛はわからなくなります。
すると、ストレートが狙いにくくなり、対策につながるというわけですね。やられたらやり返せばいいのです。
注意点として、何回もこの動きを繰り返すと、ストレートに誘っていることが相手にバレます。
ストレートのコースをボレーできる自信がるときだけやりましょう!(奥の手です)
ちなみにこの対策、味方後衛を助けることにもつながります。
後衛同士の長いラリーが続いている時、お互いの後衛はどのように思っているでしょうか。おそらくこの2つ。
- ・相手がミスしてくれないかなぁ
- ・味方の前衛がポーチしてくれないかなぁ
でも、ラリーが速かったり、ボールが高かったりするとなかなかポーチには出られません。お互いの後衛に負担がかかります。
その時こそ、前衛がストレートのコースを空けておくのです。相手後衛は長いラリーが続いた時ほど1球でも早くポイントを決めたいと考えて、ストレートのコースに打つ可能性が高まります。まんまとあなたの罠にかかってくれるのです。
そしたら、あなたはストレートのコースにすぐ戻り、ボレーを決めてやりましょう。これで後衛を助け、ポイントにもつなげることができます。
では具体的にどのコースにボレーすればいいのでしょうか?
それについては、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
体の開きで後衛の打つコースを予想する
相手後衛のショットが速い時は、打たれてからストレートケアをしてもに間に合わない場合があります。できれば、あらかじめストレートに打ってくることを予想して動けたほうがいいです。
私が前衛をやる時は、相手後衛が打つ直前の体の開き方からコースを予想します。
まず後衛同士(右利きのケース。左利きはすべて反対にお考え下さい)がデュースサイドで打ち合っているとします。後衛が体を閉じていて(肩やつま先がまっすぐ自分の方を向いている)、フォアハンドで打とうとしている場合、ストレートにボールが飛んでくる可能性が高いです。
基本的に、テニスは打ちたい方向に肩や足を向けて打つので、こちらを向いているということはストレートにくると予想できます。
また、バックハンドで狙うとサイドアウトする確率が高くなります。フォアでまっすぐ狙ったほうが決まりやすいことから、デュースサイドではフォアでストレートを狙う人が多めです。
アドサイドの場合は反対ですね。後衛の体が閉じていてバックハンドで打とうとしていたら、ストレートに打ってくる可能性があります。
このように予想してます。ただ、これは目安であり、必ずしもこの通りにならないことは承知してください。
クロスに打つのと同じフォームでストレートに打てる上手い人もいます。初心者でも、ラケットを振り遅れたせいで、偶然にもストレートにボールが飛んでしまうなどの事態も考えられます。
(テニスに完璧はないんですよね…だからこそ何年たっても楽しめるのでしょうが)
ロブは打てるかどうかの判断を早めに
ストレートのコースを抜かれるのは、何も直球だけではありませんね。山なりのロブで抜かれる可能性もあります。
もしロブがあまり深くなく、後ろに下がってスマッシュやハイボレーで決められそうなら、打ってしまいましょう。
無理そうなら早めに判断して、味方の後衛に取ってもらいます。その時は「お願い!」とか「任せた!」とか「取れ!」とか、声をかけてあげると後衛もすぐに行動できますね。
後衛が取ったら、反対側のコートに移動して、ポーチのチャンスを待ちましょう。
まとめ
では最後に、ダブルスで前衛の時、ストレートを打たれてしまった場合の対策についてまとめます。
✔︎ストレートをケアしつつポーチをする動き方を試す
✔︎あえてストレートのコースを空けて誘う
✔︎後衛の体の開きから打つコースを予想する
✔︎ロブは後衛と協力して対処する
打たれたら一撃必殺のストレートコース。ならば打たせなければいい…打たれる前にできる対策はあります。
今回の内容を活かして、よりレベルの高いダブルスを目指しましょう!特に「あえてストレートのコースを空けて誘う」のは、頭脳プレーっぽくて、決まればめっちゃかっこいいですよ!
ダブルスの技術については、以下の本がなども参考として読んでみてください。
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