テニスの王子様 | テニスのジロギン。 https://jirogin.com テニスグッズのレビューや社会人初心者プレーヤー向けの情報を書いてます! Thu, 13 Jun 2019 11:39:44 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=4.9.18 https://jirogin.com/wp-content/uploads/2018/01/cropped-IMG_0527-1-1-32x32.jpg テニスの王子様 | テニスのジロギン。 https://jirogin.com 32 32 136348803 『テニスの王子様』アニメと原作のストーリーが全然ちがう!アニオリ回も超面白い https://jirogin.com/2018/12/18/tenivide/ https://jirogin.com/2018/12/18/tenivide/#respond Tue, 18 Dec 2018 03:15:12 +0000 https://jirogin.com/?p=2810  

15年前、『テニスの王子様』に影響されテニスを始めたジロギンです。

 

2000年代前半に、世の中の子供たちをテニス界に引きずり込んだ名作『テニスの王子様』。私も引きずり込まれた一人です。

アニメをきっかけで『テニスの王子様』を知り、アニメにもテニスにも熱中しました。

 

この伝説のテニスアニメがAmazonプライムビデオで、全話フルで見られるのです!

私はプライム会員に登録しており、Amazonプライムビデオも利用できるのですが、『テニプリ』が全話見れることを知り、大興奮してしまいました!(そして全話見てしまいましたよ)

 

今回は、Amazonプライムビデオで『テニスの王子様』が全話見られることと、アニメと原作で大きく違うストーリーについてお話ししたいと思います。

 

この記事はこんな人におすすめ

✔︎『テニスの王子様』にはまっていて、もう一度アニメを見たい人
✔︎『テニスの王子様』を原作しか知らない人
✔︎『テニスの王子様』の推しキャラの動く姿が見たい人

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出典:Amazonプライムビデオ

 

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青春を『テニスの王子様』に影響されながら生きてきた90年代生まれたちにとって、思い出をもう一度味わえるチャンスとなるでしょう!

 

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『テニプリ』はアニメと原作でストーリーが全然違う!

コーチ

「原作を知ってれば、アニメを見なくても良くない?」

と思うかもしれません。基本的にマンガ原作のアニメは、原作通りにストーリーが進みます。

アニメオリジナル回があっても、本筋となるストーリーは変わらないはず。

 

しかし、『テニプリ』という作品においてはこの常識が通じません。

アニメと原作で、ストーリーもキャラ設定もぜんぜん違うのです!

原作を知っていてもアニメではぜんぜん違うストーリーが楽しめます!

 

アニメと原作の違い

出典:テニスの王子様 8

では、見たことない方への過度なネタバレにならない程度に『テニスの王子様』のアニメと原作との違いについて紹介していきましょう。

 

特に関東大会編以降は、ストーリーが大きく異なります。

 

手塚が九州ではなくドイツへ治療に行く

関東大会1回戦。青学の対戦相手は、過去にリョーマや桃城と因縁のある跡部景吾が率いる氷帝学園。

 

2勝2敗と互角の勝負が続くなか行われたシングルス1は、手塚と跡部の部長対決に。全国トップクラスの2人の試合は2時間以上に及び、作中通しても名勝負と語り継がれる一戦です。

 

この勝負の結果、手塚は跡部の策略にはまり肩を負傷。このままテニスをすれば選手生命が終わってしまう可能性もあることから、長期の治療に移ります。

原作だと、手塚は九州にある医療施設で肩の治療とリハビリを受けることになるのですが、アニメだとドイツに行きます。

 

氷帝の監督、榊先生から竜崎先生にドイツの医療施設を勧められ、手塚はそこに行くことを決心。九州とドイツ・・・めちゃくちゃ違いますよね。

おそらく榊先生的に、部員である跡部が手塚を負傷させた罪悪感からの提案だったのかもしれませんね。

原作だとかなり冷徹な榊先生ですが、アニメだと人間らしさ(?)が補われるストーリーもあるのです。

 

リョーマはドイツ語もしゃべれる!

関東大会で優勝した青学レギュラーたちは、手塚への報告とお見舞いを兼ねてドイツへと向かいます。

 

ドイツに到着後、ひょんなことからリョーマと手塚のトレーナーを務める元プロテニスプレーヤーのハンナが勝負をすることに。

試合が終わると、リョーマがドイツ語も話せることが明らかになります。

 

リョーマくん、英語だけでなくドイツ語もできたのね・・・

イケメンで、テニスも上手で、外国語も話せて・・・ハイスペックすぎぃ!

 

しかし、アニメオリジナルの「青学レギュラーがビリヤードをする話」では、リョーマがビリヤードを超苦手としていることが判明します。

 

・・・でもそんなにマイナス要素にならないんだよなぁ・・・

むしろ、完璧なリョーマにも弱点があることに可愛らしさすら感じるんだよなぁ・・・

関東大会2回戦は緑山中ではなく城西湘南中

これは原作とアニメの全く異なる点です。

関東大会2回戦の青学の対戦校は、原作だと緑山中です。青学メンバーが完勝してしまうので印象に残りにくい学校ですが、一応全国大会まで進出しています。

 

アニメだと、2回戦の対戦校が原作だと緑山中に敗退している「城西湘南中」という学校です。

 

城西湘南中は「華村」という若い女性監督のもと、あらゆるデータをもとに訓練されたメンバーを選抜。華村は部員たちのことを「作品」と呼び、まるで実験施設のようなコートで練習させているのです。

 

緑山中と同様、城西湘南中の面々も基本的に青学のことをバカにしています。(昨年全国まで進出している氷帝を倒した青学をなぜバカにできるのか・・・?)。

ですので城西湘南との試合は、青学メンバーが勝つとめっちゃスカッとします!城西湘南のメンバーも、根は悪い子たちではないんですけどね。

 

城西湘南との試合の中でおすすめは、シングルス3の「海堂VS若人」です。

試合前に海堂のことを「自分のショットにスネイクとかいうダサい名前をつけている選手」とバカにしていた若人。

そのことを知り怒りを隠せない海堂ですが、若人のプロテニスプレーヤーのスタイルを完コピする「プリテンダー戦法」に大苦戦します。

 

この試合は結末も含めて、個人的におすすめな一戦です。

 

越前リョーマVS葵剣太郎

関東大会準決勝。青学の対戦校は千葉県代表の「六角中」です。

六角メンバーは顧問の「おじい」が作るウッドラケットを使い、小さい頃から遊びながらテニスを覚えてきた仲良しチーム(必殺技を持っているメンバーがほぼおらず、まだちゃんとテニスをしていたチームでもあります)。

 

これは原作もアニメも同じですが、シングルス3の試合が違います。

原作だと青学は海堂、六角は1年生部長の葵剣太郎との試合になるのですが、アニメだとリョーマと剣太郎の試合になります。

両校が誇るスーパールーキー対決になるわけですね。

 

剣太郎もそうなのですが、原作だとリョーマは「こいつはリョーマとライバルになるんだろうな」というキャラとの公式戦をほぼ避けています。

 

  • リョーマと同じ1本足スプリットステップを使える立海の切原赤也
    →草試合でリョーマが勝利して以来、公式戦での試合はナシ
  • 青学でリョーマにボールをぶつけられた山吹の千石清澄
    →リョーマは亜久津との因縁があって千石どころではなかった
  • 六角のスーパールーキー・葵剣太郎
    →剣太郎はリョーマと戦いたがっていたが、海堂と戦うことに
  • 西のスーパールーキー・金ちゃん
    →リョーマと金ちゃんまで試合が回らず、1球勝負をしただけ

 

リョーマのライバルポジションで、全国大会までに戦ったキャラっていうと、氷帝の跡部と山吹中の亜久津くらいでしょうかね。

リョーマも「こいつと戦いたい」と思わなければ、公式戦で戦えないみたいですね。

 

原作だとこんな感じなのですが、アニメだとリョーマVS剣太郎の勝負は描いてくれます。

 

青学VS氷帝の練習試合

関東大会決勝を前に、山ごもりの合宿を始めた青学レギュラーたち。

厳しい練習を切り抜けた青学レギュラーたちは、最後に宿敵である氷帝との練習試合に挑みます。

 

この話自体、完全にアニメオリジナルです。対戦するメンバーもオリジナル。

  • 菊丸VS樺地
  • 乾VS日吉
  • 大石VS宍戸
  • 不二VS忍足
  • 桃城VS向日
  • 河村VS鳳
  • 海堂VSジロー
  • リョーマVS跡部

リョーマと跡部は全国大会で戦うものの、他の対戦カードはゲームでしか見られないものですね!

各メンバーの成長が見られる、面白いアニオリ回です。

 

個人的に面白いのは「菊丸VS樺地」の一戦です。

相手の技をなんでも真似てしまう樺地。樺地は猫のように柔軟でコート内を飛び回る菊丸のアクロバティックプレーを真似できるのか・・・?(ヒント:この話のタイトルは『翔べ!樺地』です)

 

立海大メンバーの設定や技が全然違う!

『テニスの王子様』は、原作よりもアニメの方が先に進んでしまった珍しい作品です。

関東大会決勝からは、原作と全く設定が違います。

特に違いがあるのは立海大付属中の一部メンバーと試合内容です。

 

  • ダブルス1:桃城・海堂VS丸井・ジャッカル
    →試合前に海堂と桃城は、川で溺れた犬を助け体力を使いまくっているけど接戦に。ブン太がケーキを食べるのは、試合に使ううエネルギーを補給するため。ジャッカルが坊主なのはブラジルでテニスを教えてくれたコーチの影響
  • ダブルス2:菊丸・大石VS仁王・柳生
    →菊丸と大石が大事な局面で大げんかを始める。そして仁王は「人のクセや素質を見抜く天才」で、ゴルフ部にいた柳生の才能を見抜いてテニス部に勧誘。柳生の必殺技は「レーザービーム」ではなく「ゴルフ打ち」
  • シングルス3:乾VS柳
    →ほとんど原作と同じ
  • シングルス2:不二VS切原
    →不二の目が一時的に見えなくなるアクシンデントは起きないが、赤也にマジギレして強くなる。赤也は「無我の境地」にならない
  • シングルス3:真田VSリョーマ
    →立海メンバーは真田以外、部長・幸村のお見舞いに行ってしまう。真田の必殺技に名前なし

 

試合の順番や出場するメンバーは変わりないのですが、原作と試合内容がかなり違います。

原作を知っていても、「もう1つの関東大会決勝」として楽しめます。

 

 

「関東大会編」の後は「ジュニア選抜編」へ

出典:テニスの王子様 11

 

原作では関東大会が終わった後に「全国大会編」に突入します。

しかし、アニメで関東大会が終わった時点で、原作では全国大会編を描いていませんでした。

 

そのため、アニメでは完全オリジナルストーリーとなる「ジュニア選抜編」に。

過去に青学と戦ってきたライバル校から代表選手が選ばれ、合同合宿をすることになります。

 

最終的に、ジュニア選抜で集まったメンバーの中からさらに精鋭を決めて、「アメリカ代表チーム」との対決。

リョーマに恨みを抱き、戦いたがっている少年・ケビンなどアメリカのジュニアプレーヤー達との激闘を繰り広げることになるのです。

 

ここからは完全アニオリ回なので、原作無視のとんでもないストーリーがみられます。

『テニプリ』は原作だけでなく、アニメ後半もなかなかぶっ飛んでいるのです。

 

個人的に一番ぶっ飛んでるなと感じたのは、山吹中の千石清澄さんがテニスの上達を目指して、ボクシングを始めたことです。

何を言っているのかわからないかもしれませんが、テニス上達のためにボクシングを始めてしまうのです。

 

結果、千石さんは「動体視力や筋力の向上」「1ゲームを3分(ボクシングの1ラウンドと同じ時間)で終わらせるクセがつく」という謎の能力を身につけ、アメリカチームと戦うメンバーに選ばれます。

 

原作とはまた違った方面でぶっ飛んだ展開が見れるのは、アニメだけ!

 

手塚VS不二の勝負が熱い!

出典:テニスの王子様 15

私が一番オススメしたいエピソードは、アニメ終盤の「手塚VS不二」の戦いです。

ジュニア選抜終了後、青学では全国大会に出場するメンバーを決める校内ランキング戦を行います。

そこで、青学最強と言われてきた手塚と、青学No.2の天才・不二が始めて本気で戦うのです。

 

原作だと、手塚のプレースタイルをコピーした仁王と不二が戦いましたが、本物の手塚と不二の戦いはありませんでした。

手塚と不二のどっちが強いのかは「新テニスの王子様」までわからずじまいだったんですよね。

原作ファン待望の一戦は、アニメだとしっかり3話に渡って描かれています。

 

このエピソードは、手塚ではなく不二の成長エピソードです。アニメでも原作でも、関東大会で赤也と戦うまでほとんど苦戦したことのなかった不二。

底知れぬ強さを見せてきた不二でしたが、彼自身は「勝敗に執着できない」という悩みを抱えていました。

本当はもっと強いのに、自分自身の性格がその才能を押し込めてしまっていたのです。

 

原作での不二の全力は、全国大会準決勝の四天宝寺中・白石との一戦で垣間見ることに。追い詰められたことをきっかけに、試合への執着心を発揮するのです。

 

アニメだと、このきっかけとなるのが手塚と不二との戦いです。不二は手塚との戦いで、ついに本気を出します(ちなみにこのエピソードは、アニメの最終回間近です。不二先輩、もっと早く本気出してくれても・・・)。

 

でもこのエピソード、めちゃくちゃ感動するのでぜひ見て欲しい!

不二ファンでも手塚ファンでなくとも感動する一戦ですよ!

 

南次郎が試合を見に来てくれる

アニオリ・・・と呼ぶほどのものではないのですが、見逃せない点があります。

それは、リョーマの父・南次郎が大会の決勝戦になるとリョーマの試合を見に来てくれることです。

都大会と関東大会決勝に来てくれます。

 

原作だと南次郎は、全国大会決勝に来てくれるものの、基本リョーマの大会結果には無関心。

成長を期待してはいるものの、月刊プロテニスの井上さんから結果を聞くことばかりでした(ちなみに原作での井上さんと芝さんは、地区大会から取材してきて青学の全国大会の試合には全く姿を見せないという暴挙に)。

 

アニメだと、リョーマに冷たく接しているように見えてちゃんとお父さんをやっている南次郎。

この点も、本当の中学生のお父さんを描いているようで、良いポイントだなと感じました。

 

実際もっと違うポイントはあるのですが、全部ピックアップしたら長くなりすぎてしまうので、ここまでにしておきます。

全然違うので、原作しか知らない人や、昔アニメを見ていたけど忘れてしまった人には超オススメです!(私は休日、8時間くらいぶっ通しで見ちゃいました)

 

『テニプリ』はアニオリ回も面白い!

「原作と違うアニオリ回はだいたい微妙。やっぱ原作がNo. 1」

という意見も多いです。で、実際に他の作品を見るとその通りな事も多いんですよね。

 

でも『テニプリ』のアニオリ(アニメオリジナル)回はめちゃくちゃ面白いです。

 

特に面白いのが、青学メンバーの練習以外のストーリーです。

原作だと、青学メンバーの私生活ってあまり描かれていないんですよね(描かれても数コマくらい)。

アニメだと、1話使ってリョーマと桜乃のデートシーンを描いたり、リョーマと桃城がハンバーガーを食べに行くシーンを描いたりと、原作でなかった部分を補完してくれています。

 

ファンが想像で補っていた部分までアニメは描いてくれているので、原作しか知らないのはもったいないです!

しかも、『テニプリ』は作者の許斐剛先生がアニメスタッフ(声優さんなど)と仲がいいこともあり、アニメの設定を原作に活用している部分もあります。

アニオリ要素も一部は「正史」になっているんですよね。

 

原作ファンこそむしろ「もう1つのテニスの王子様」としてアニメを見てほしい!絶対に見てください!

 

『全国大会編』や『新テニスの王子様』は見られない

Amazonプライム会員がAmazonプライムビデオで見れるのは、『テニスの王子様』のアニメのみです。

劇場版や『全国大会編』『新テニスの王子様』などは見れないので注意してください。

 

でも、Amazonプライム会員になる価値は十分あると思います。

『テニスの王子様』のアニメは、YouTubeだとフルで見ることがほとんどできません。

違法アップロードされたものはほとんど削除されているんですね。

フルで見ようと思ったら、レンタルビデオショップでDVDを借りるかAmazonプライムビデオで見るのがベストでしょう。

 

ただレンタルするのは手間がかかって面倒です。一方、Amazonプライムに登録すればプライムビデオアプリからいつでも見られる事を考えると、とても便利です(つい見すぎちゃいますがね)。

特に、当時『テニスの王子様』にどハマりしていた人だったら、登録必須だと思います(今見ても超おもしろいですよ)。

 

Amazonプライム会員については、こちらからご覧ください。

 

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【テニスの王子様】山吹中・ジュニア選抜の千石清純とは一体何だったのか? https://jirogin.com/2018/06/15/sengoku/ https://jirogin.com/2018/06/15/sengoku/#respond Fri, 15 Jun 2018 12:02:05 +0000 https://jirogin.com/?p=2120  

今回は、ど〜しても考察したかった、『テニスの王子様』の人気キャラクター・千石清純(せんごくきよすみ)さんについて書きました。

 

前評判はすごく良かったのに、いざ試合をしてみたらそんなに強くなかった千石さん・・・

 

千石清純とは一体何だったのか?

 

考察したいと思います!

 

千石清純(せんごくきよすみ)とは?

出典:テニスの王子様11巻151P/許斐剛

 

私立山吹中学校 男子テニス部の3年生です。

オレンジ色の髪の毛で、性格は陽気。

他校の女子の中に可愛い子がいないか探す様子は、中学生男子らしさがありました。

 

山吹中テニス部顧問の伴田先生(伴爺)からは「エース」と呼ばれていました。

作中時間の前年度、「関東ジュニア選抜」の誘いを断った青学の部長・手塚の代わりに、千石さんが選ばれた過去があります。

 

団体戦ではシングルス3を務めることが多かったです。

山吹中はダブルス1、2ともに全国クラスで、都大会や関東大会では、ダブルスが2勝した状態でシングルスに試合が回ってくることがほとんど。

そこで、千石さんがシングルス3で出場して相手選手を倒し、山吹は団体戦として勝利する、というパターンができていました。

 

千石さんは強運の持ち主でもあり、サーブ権を決めるトス(ラケットをくるくる回して裏表を当てる)は一度も外したことがありません。
その強運から「ラッキー千石」とも呼ばれています。

 

千石さんは小柄ですが、攻撃的なストロークに加え、ダンクスマッシュなど、アクティブなプレーを中心に戦います。

 

得意技は「虎砲(こほう)」

高く上げたトスをジャンプしながらサーブし、相手サービスコートのセンターに叩き込む一撃必殺の技。
体を思い切り使った「虎砲」は目にも止まらぬスピードを発揮し、サービスエースを量産します。

 

強運や「虎砲」以上に千石さんの武器となっているのが「動体視力(動いているものを正確に見切る力)」です。

青学ではリョーマと菊丸が動体視力に優れていますが、千石さんはそれ以上。
スピードボールがコマ送りに見えたり、相手の動きを見切ってコースを打ち分けることまでできます。

 

千石さんのプロフィール

学校 私立山吹中学校 3年3組14番
身長 170cm
体重 59kg
血液型 O型
利き腕
足のサイズ 27.5cm
視力 左右とも1.5
誕生日(星座) 11月25日(射手座)
得意技 虎砲
プレイスタイル オールラウンダー
得意科目 国語・数学・技術
苦手科目 歴史(特に年号)
良く訪れる学校スポット 食堂
出身小学校 山吹第一小学校
おこづかい使用例 占い雑誌
座右の銘 当たるも八卦当たらぬも八卦
好きな食べ物 お好み焼き・もんじゃ
趣味 占い・可愛いこウォッチ
好きな色 ラッキーカラーで色々
好みのタイプ この世の女の子全部
行きたいデートスポット 観覧車にのること
いま一番欲しいもの アガスティアの葉
日課 朝のテレビの占いチェック・眉毛のお手入れ
苦手のもの(事) くすぐられる事
テニス以外の特技 簡単な手品・ラクロス

 

かなり強そうだった「ジュニア選抜の千石さん」

千石さんが都大会編で登場した時は、かなりの強キャラ感を出していました。

 

千石さん初登場時は、リョーマが打っていたゴム紐つきテニスボールが飛んでくるギリギリの位置を見切り、動体視力の高さを見せつけてきました。

(結局、ラケットを左手に持ち替えたリョーマのショットを見抜けず顔面にぶつかり気絶)

 

都大会が始まった時に、桃城の話で千石さんが昨年の「関東ジュニア選抜」に選ばれた経歴を持つことも明らかになりました。

 

「関東ジュニア選抜」は、原作だとその実態が明らかにならないままでしたね(アニメ版だとオリジナルストーリーとして描かれました)。
おそらく、関東の強豪校から優秀な選手たちが集められる強化合宿のようなものだと思われます。

 

昨年の参加者は、立海大の真田、柳、氷帝の跡部など、全国区プレーヤーばかり。
その中に千石さんも名を連ねていたのです。

 

実際は、手塚が辞退してできた枠に千石さんが選ばれただけでした。

しかし、私たち読者に「千石さんは手塚クラスの実力があるかもしれない」と思わせるには充分な実績だったと思います。

 

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作中での千石さんの戦績(全国大会まで)

強キャラ「感」はすごかった千石さん。
飄々とした性格も、強さ自慢しない感じも、逆にそれが強さの表れだとさえ思えました。

 

実際、作中での千石さんの戦績はどんな感じだったのでしょうか?
振り返ってみたいと思います。

 

1年前の都大会で手塚に敗北

作中時間の1年前、青学と山吹は都大会で戦いました。
戦局は、ダブルス2勝を挙げてた山吹が圧倒的に有利。

 

迎えたシングルス3は2年生だった手塚と千石さんの対戦。
当時から強かった手塚(怪我をしていたのに全国区)は千石さんを倒し、その後の青学メンバーもシングルスでは勝利!

最終的に青学の逆転勝ちとなりました。過去の話で、試合の描写はありません。

 

手塚が対戦相手という、千石さんにとってはアンラッキーすぎる展開になり負けてしまいました。
手塚は中学生キャラの中では最強クラスなので、仕方なかったですね。

 

都大会決勝で桃城に敗北

作中で初めて千石さんの試合描写があったのが、都大会決勝。

シングルス3で青学の2年生、桃城武と戦った時です。

 

千石さんは序盤から桃城の心を大きく揺さぶってきました。

  • 強運でトスを言い当てる
  • 桃城の得意技ダンクスマッシュをやり返す
  • 練習用のラケットじゃガットがゆるくて本気が出せないので、試合用のラケットに変える

などなど・・・

 

桃城もパワーがあり、選手として高い素質を持っています。

しかし、2年生というまだ若い選手で、試合経験は千石さんの方が断然上。
巧妙な試合運びに苦戦を強いられました。

 

挙句の果てに、桃城は怪我をしていた右足をかばったことが原因で、左足のふくらはぎが痙攣を起こし大ピンチに。
千石さんにはこれ以上ない有利な展開となりました。

 

試合は接戦になりましたが、桃城は千石さんの必殺サーブ「虎砲」を4球目くらいであっさりリターン。
さらに、バックハンドの大技「ジャックナイフ」を身につけ、勝利!

 

桃城は青学の中でもそれほど強い選手ではないのですが・・・

ジュニア選抜の千石さんのキャリアに暗雲が立ち込めてきました。

 

関東大会で神尾に敗北

続いて千石さんの試合が描かれたのは、関東大会での不動峰戦。

シングルス2で登場した千石さんは、不動峰中2年生の「スピードのエース」神尾アキラと対戦しました。

 

試合はすでに終盤戦。

神尾は自慢のスピードを生かした攻撃を仕掛けますが、千石さんの並外れた動体視力は神尾の動きを全て見切っていました。

千石さんは神尾の動く方向と逆方向に打つことで応戦。

神尾のスピードを封じ切る素晴らしいプレーを見せつけました。

 

しかし、神尾は新技の「音速弾(ソニックブリッド)」を発動。

超高速のスライスショット「音速弾(ソニックブリッド)」は常人の目では見えないスピードを誇りました。

 

それでも、千石さんの動体視力の前では無力!超高速ショットを見切ります。

・・・見切ったのですが、「音速弾(ソニックブリッド)」はバウンド後にさらに加速するショットだったのです。

 

ショットが見えても、ラケットに当たらなければ意味がない・・・試合の流れは神尾に傾き、千石さんは敗北。

団体戦としても、山吹は不動峰に負けてしまいました。

 

千石さんは2年生相手に連敗・・・2年生は「千石キラー」が多いですね。

 

全国大会でリチャード・坂田に勝つも・・・

山吹中は、関東大会の敗者復活戦でギリギリ全国大会出場を果たしました。

全国大会1回戦は、山形県代表の聖イカロスとの対決。

千石さんの対戦相手は、大会のドローを決める抽選会で手塚の足を引っ掛けようとした男、リチャード・坂田でした。

 

リチャード・坂田は神尾と同じように、スピードタイプだった模様。

速すぎて脚の動きが見えないという謎の現象を武器に千石さんと戦いましたが、

千石さんの動体視力の前には敵わず、返り討ちにされました(試合描写ほぼなし)。

 

山吹中は2回戦に進出するも、次の対戦相手である愛知県代表の名古屋星徳に敗退。

かなりあっさりと千石さんの夏は終わりました(ここも試合描写なし)。

 

千石さんは作中で度々登場しているのですが、試合描写がある中で勝利したのはリチャード・坂田との戦いだけなんですよね。

かなり人気のキャラだと思うので、もうちょっと活躍させてあげても良かったんじゃないかな?と思います。

 

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アニメではボクシングを始める千石さん

『テニスの王子様』は非常に珍しい作品で、アニメの展開が原作を追い越してしまったんですよね。

関東大会の決勝、青学VS立海戦は、出場しているキャラは一緒ですが、使っている技や試合展開はかなり違います。

 

関東大会の後は、あの千石さんの代名詞とも言える「関東ジュニア選抜」がスタートします。完全にアニメオリジナルストーリーです。

各校から選ばれた選手たちが、アメリカ代表の選手たちと戦います。

もちろん千石さんもジュニア選抜の選手の一人です。

 

このシリーズで、千石さんは関東大会の後、テニスではなくボクシングの練習をしていたことが明らかになります。

ボクシングジムに通い、ボクサー並みの動体視力を身につけるためでした。

 

その結果、千石さんの動体視力が良くなっただけでなく、1ゲームを3分(ボクシングの1ラウンドの時間)で終わるクセがつくなど、テニスとボクシングを融合させた戦いを会得したのです。

 

いや、テニスの練習した方が良かったんじゃない!?

って思うかもしれませんが、ボクシングが千石さんを強くしてくれたのです。

テニスの練習をしていたのでは、千石さんの強さには限界があったでしょう。

英断。千石さんの英断した。

 

ちなみに、原作では千石さんがボクシングをしてた設定は特に活かされていないみたいです。

アニメから逆輸入された設定とか技とかも多いんですけどね。

『テニスの王子様』アニメと原作のストーリーが全然ちがう!アニオリ回も超面白い
Amazonプライムビデオで『テニスの王子様』全話見てしまいました!原作とアニメでストーリーが全然違ったので、主な違いをまとめました。

 

千石さんとは一体何だったのか?

登場シーンこそ多かった千石さんですが、試合結果はなかなか良いものとは言えませんでした。

 

千石さんとは一体何だったのか・・・?

強いて言うならば、

 

若手が乗り越える最初の壁

 

でしょう。

 

千石さんは関東の強豪校・山吹中のエース選手。

ジュニア選抜にも選ばれ、他校にも名が知れ渡っています。

 

しかし、プレースタイルや得意技は意外と正統派。超人技の飛び出す「テニヌ」をギリギリやってない人です。

 

千石さんに勝利する=テニスの壁を超えてテニヌの世界に入る

ということだと思います。

桃城や神尾といった、各校の次世代を担う選手が、「テニヌ」の世界に入るための、足がかりとなるのが千石さんなのでしょうね。

 

千石さんは、実際かなり強いんですよ。

どのスポーツでも全国大会に出場して、しかも1勝できるって相当強いですからね。でも、「テニス」の限界はここまでだった。

 

千石さんは若手選手が全国の「テニヌプレーヤー」に通用する力をつけるための壁として、作中で役目を果たしたのだと、私は思っています。

他校の後進育成にまで貢献するとは、さすが千石さんだ。

▼千石さんの登場は都大会編から!▼

 

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https://jirogin.com/2018/06/15/sengoku/feed/ 0 2120
テニスの王子様に登場した「現実でもできそうな必殺技」まとめ https://jirogin.com/2018/04/01/tennismatome1/ https://jirogin.com/2018/04/01/tennismatome1/#respond Sun, 01 Apr 2018 13:45:37 +0000 https://jirogin.com/?p=1309  

こんにちは!ジロギン(@akiramenaiuta)です!

多くの少年たちをテニスの道に引きずり込んだマンガといえば、『テニスの王子様』ですよね!
私も『テニスの王子様』を見て、テニスを始めた一人です。当時は小学校4年生くらいでした。

 

各キャラクターたちはかっこいい必殺技を持っていて、当時の子供たちのハートをキャッチしたのです!
ただ、ストーリーが進むにつれて、

いやいや!そんな技できないよ!!

という人間離れした技が登場しまくり、もはやスポーツマンガだったことを忘れさせる勢いになってしまいました。

 

でも、『テニスの王子様』の必殺技の中にも、実際にプロの試合などでは使われているものもあります!
そこで今回は、

『テニスの王子様』の必殺技の中で実際にできる技

を紹介していこうと思います!

 

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Amazonプライムビデオで『テニスの王子様』全話見てしまいました!原作とアニメでストーリーが全然違ったので、主な違いをまとめました。

青学キャラクターたちの必殺技

まずは主人公の越前リョーマが入部した、青学(青春学園)のテニス部メンバーの技から紹介します!

青学は実際にできる技を必殺技としているメンバーが多いです(作中序盤から登場していることも理由でしょうね)

 

越前リョーマの「ツイストサーブ」

出典:テニスの王子様 1巻49P/許斐剛

 

まずは、リョーマの「ツイストサーブ」!
作品で一番最初に登場した必殺技ですね。佐々部という高校生相手に使いました。

 

普通の回転と逆回転のサーブで、相手の顔面に向かってバウンドするという超攻撃的な技です。
顔面や体に飛んでくるボールは打ち返すのが難しく、リョーマの切り札とも呼べる技でした。

 

「ツイストサーブ」は現実にもあるサーブです。「キックサーブ」とも呼ばれます(不動峰中の伊武深司(いぶしんじ)は「キックサーブ」を使います。ほぼ同じサーブです)。

ただ、「顔面に向かってバウンドする」というのはちょっとやりすぎな効果です笑
バウンドの方向がやや逆方向にバウンドする(右利きは右方向に、左利きは左方向にバウンドする)サーブって感じですね。

 

「ツイストサーブ」は「スピンサーブ」というサーブの仲間で、スピンサーブは一般の人でも打てるサーブです。
ボールに上方向の回転をかけて、バウンドを大きくするサーブで、打ちにくくなります。
もちろんプロでも使う選手はたくさんいます。

 

サーブが着地した位置によっては顔面にバウンドしないこともないですが・・・リョーマのツイストサーブは「顔面に追尾してくるホーミングサーブ」みたいになってますからね。

できないこともないですが、『テニスの王子様』の「ツイストサーブ」はやはりマンガならではのサーブです。

 

越前リョーマの「ドライブA」

出典:テニスの王子様 12巻74P/許斐剛

 

続いてもリョーマの必殺技「ドライブA」です!これもできなくもないです!

「ドライブA」はネットに近づいてきた相手の顔面に向かって、リョーマもネット付近から思い切りドライブボレーをぶつけるという非人道的な技です。

 

ドライブボレーとは、ラケットを振りながら相手のショットを直接打つことで、非常に威力が出ます。
それを近くから相手にぶつけるのが「ドライブA」です。

 

ドライブボレーは一般プレーヤーでもできるショットです。なので「ドライブA」もできなくはないのですが・・・やっちゃいけないショットです!
ボールが相手の体に当たった場合、自分のポイントになります。しかしマナーとして相手にボールを当てるのは基本的にやってはいけないことです。
フェアプレーに反する行為ですからね。

 

それをやってしまうリョーマ・・・ただ「ドライブA」を打った相手は、いろんな人たちをケンカで傷つけ、リョーマにも石をぶつけた亜久津だったのでセーフ・・・かな?

 

桃城武の「ダンクスマッシュ」

出典:テニスの王子様 8巻132P/許斐剛

 

続いては、リョーマとも仲良しな青学2年の桃城武(ももしろたけし)!

桃城の必殺技といえば「ダンクスマッシュ」ですね!
普通の上から振り下ろすように打つスマッシュにジャンプを加えることで、威力を高めています。

 

相手が打ったボールが高く打ち上がった時(ロブ)、高さによってはジャンプを加えてスマッシュを打つプレーヤーもいます。
ジャンプする必要があるのかというと微妙ではあります。しっかり力を入れて打つのであれば、地面に足をつけて踏ん張った方が威力が出そうなものです。

スマッシュを打つタイミングを合わせるためにジャンプをする人もいますね。

 

ただ桃城は、自分の身長の3倍くらいの高さまで、足の力だけで飛んでいます・・・軽く4〜5mくらい・・・
このジャンプ力は人間技ではないですね。

 

桃城武の「ジャックナイフ」

出典:テニスの王子様 12巻52P/許斐剛

 

次も桃城の技「ジャックナイフ」です!

バックハンドの技術の一つで、ジャンプしながら打ちます。
体の回転を使って打つことで、本来、力が落ちるバックハンドでも威力の高いショットが打てるようになります。

両手でバックハンドを打つ選手が使う技です。

 

あの錦織圭選手も「ジャックナイフ」をよく使います。
錦織選手のバックハンドは世界屈指のレベルとされていて、その理由の一つがこの「ジャックナイフ」でもあります。

非常に威力が高く、相手からエースを取りまくってました。

 

桃城の「ジャックナイフ」は、ジャンプと同時にボールに全体重を乗せて打つことで、鉛玉のような重さになります。
その威力は相手の持つラケットを吹き飛ばすほどです。
さすがにこの威力を中学生が出すのは無理でしょうね・・・

 

海堂薫の「スネイク」

出典:テニスの王子様 8巻110P/許斐剛

 

桃城と同級生の海堂薫(かいどうかおる)。
海堂の得意技「スネイク」も現実で使われているショットです!

 

本当は「バギーホイップショット」という技です。
ボールに強烈なスピンをかけて、相手コートに角度をつけて返します。

相手のショットがコートのすみの方に鋭く決まった時のカウンターショットとして使われることが多いです。

 

史上最高のテニスプレーヤーと言われたフェデラー選手も試合中によく使います。
相手からエースを奪うこともできるショットです。

 

海堂の「スネイク」は、相手をじわじわいたぶるように戦うプレースタイルと、ボールの起動がヘビのように曲がることから「スネイク」と名付けられています。
海堂は「スネイク」を攻撃用として積極的に使っています。

 

海堂薫の「ブーメランスネイク」

出典:テニスの王子様 4巻139P/許斐剛

 

海堂の「スネイク」を応用した技である「ブーメランスネイク」も現実で打てる技です。

 

ボールに回転をかけて、曲がる軌道を利用してネットの横から相手コートに打ち込む技です。
ネットの横から直接相手コートに入っても、自分のポイントになります。
相手がさらに打ち返せば、そのまま試合は続行されます。ルール上、問題はありません。

 

本当は「ポール回し」と呼ばれる技術です。
海堂は、足をすべらせながら打ったショットがまぐれでネットの横を通って相手コートに決まりました。
まるでブーメランのような軌道を描いたことから「ブーメランスネイク」と名付けられました。

 

過去にはフェデラー選手やナダル選手が打ったことがあります。
ただ、もちろん狙って打つのは難しいショットです。運も関係してくるでしょう。
それでも海堂は「ブーメランスネイク」を技として会得してしまいました。

 

ソフトテニスだと、ボールに回転がかかりやすいです。
カーブもかけやすいので、「ブーメランスネイク」も割と簡単に打てちゃいます(ソフトテニスあるある)。

 

菊丸英二の「ダイビングボレー」

出典:テニスの王子様 4巻94P/許斐剛

 

青学テニス部最強のダブルス「ゴールデンペア」の一人、菊丸英二(きくまるえいじ)。
まるでネコのような素早さと柔軟性を利用した「アクラバティックプレー」を得意としています。
どんな体勢でもボレーを打てるので、ダブルスの前衛としてピカイチの才能を持っています。

 

菊丸の得意技といえば「ダイブングボレー」です!
ボールに飛びつくようにして打つボレーです。
菊丸の身体能力があるからこそできる技です。

 

どうしても届かないボールに対して飛び込みながら打つことは、プロの試合でもよく見かけます。
その代名詞となっているのがモンフィス選手です。
モンフィス選手のプレーは、まさに菊丸のようなアクロバティックプレーそのもの!
テニスがわからなくても「この人の運動能力はバケモノ!」とわかるほど華麗です!

 

ゴールデンペアの「オーストラリアンフォーメーション」

出典:テニスの王子様 7巻138P/許斐剛

 

先ほど紹介した菊丸と、同じく3年生の大石秀一郎(おおいししゅういちろう)は、ダブルスを組んでいます。
その実力は全国大会出場を果たすほどで、「ゴールデンペア」として他校にも名が知れ渡っています。

 

この2人の見せるコンビネーション技、「オーストラリアンフォーメーション」も現実で使われる技です。
後衛がサーブの時、前衛と後衛が縦に並んだ状態からサーブを打ちます。
両サイドが空いてしまいますが、これはおとりです。

相手は前衛の動きの逆をつこうとして打つと、反対側では後衛がネット近くまで詰めてきていて、ボレーを決められてしまうというショットです。

 

プロの試合を見ていると、この「オーストラリアンフォーメーション」を使うペアがいます。

 

乾貞治の「ウォーターフォール」

出典:テニスの王子様 32巻102P/許斐剛

 

青学の3年生で、数多くの選手のデータを集めている乾貞治(いぬいさだはる)。
彼の得意とする「ウォーターフォール」も、現実でできるショット(サーブ)です。

 

基本的に「すっごい速いサーブ」ってだけなので、技術というよりパワーが重要です。
背が高いというのも影響しますね。上から叩き落とせた方がサーブは早くなりますので。

 

乾は身長184cm。青学でもっとも背が高いです。
乾の「ウォーターフォール」は時速212kmまで出ることが確認されています(全国大会時点)。
速さで言ったら、男子のプロ選手レベルですね。

まず中学生では出せるスピードではないです。異常値です。

 

氷帝学園の2年生、鳳長太郎(おおとりちょうたろう)も、「ネオスカッドサーブ」という高速サーブを使います。

出典:テニスの王子様 33巻161P/許斐剛

「ネオスカッドサーブ」もただの速いサーブ(従来の「スカッドサーブより精度が上がっている)ですが、速さは時速215kmまで出ます。これもまず中学生ではできないサーブです。

プロならできるプレーヤーはいますが。

 

鳳も身長185cmなので、やはり身長が中学生離れしてます。
高速サーブはできなくもないですが、中学生で時速200km超えのサーブを打てたらそれだけでまず負けませんね。

 

河村隆の「波動球」

出典:テニスの王子様 16巻76P/許斐剛

 

次は青学イチのパワープレーヤー・河村隆(かわむらたかし)。タカさんです!
タカさんの必殺技「波動球」は・・・一応できなくもないかなってレベルです。

 

「波動球」は自分の全パワーを込めたショットで、打ち返そうと思えばラケットが弾かれるか、返せても腕を怪我してしまうほどの威力が出ます。

各校のパワープレーヤーたちはこの「波動球」やそれに近い威力のショットを打ちます。
タカさんは不動峰中のパワープレーヤー・石田鉄(いしだてつ)の「波動球」を真似て、自分のものにしました。

 

プロ選手の本気のショットを一般人が打とうと思ったら、まさに「波動球」だと感じるでしょうね。
スピードもパワーもケタ違いでしょうから、打ち返すのは難しいです。

 

ただ作中の「波動球」は、

・ラケットを弾き飛ばす
・打ちすぎると反動でテニスができなくなる可能性もある
・ガットに穴を空ける
・ラケット(木製)にヒビを入れる
・相手の腕の骨を折る
・相手を観客席の上部まで吹き飛ばす

といった威力にまで上がっていきました。これはもう人智を超えています。

 

青学メンバーの必殺ショットで、現実でもできそうなのはこんな感じでしょうかね。

手塚、不二の必殺技はどれも打てないショットですね。
彼らの技は判明するのが遅かったこともあり、初登場時から人智を超えていました(初期の手塚は普通の「ドロップショット」が技でしたが、これはやや応用的なショットというレベルです。練習すれば誰でもできてしまうショットです)。

 

地味に大石の必殺技「ムーンボレー」はまずできない技です。
相手のショットをボレーで打ち返し、ベースライン上に決めるのは、プロでもまずやる人はいないでしょう。アウトするリスクが高すぎます。

 

 

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不動峰中のキャラクターたちの必殺技

続いては不動峰中メンバーの必殺技です!
不動峰中は初登場が初期の方なので、まだ現実的な技を使うキャラがいます。
ただ、不動峰中以降、人間離れした技が出現し始めました。

 

橘桔平の「あばれ獅子」

出典:テニスの王子様 35巻162P/許斐剛

 

不動峰中テニス部の部長にして監督を務める橘桔平(たちばなきっぺい)。
橘の技「あばれ獅子」は凄まじい勢いでバカスカを打ち込みまくる技です。

 

攻撃的なプレーをという意味では、普通にできる技だと思います。
作中では、どれくらいの威力で打っているのかなどはいまいちわかりませんでした。
一応、不二の必殺技「羆落とし」(相手のスマッシュをダイレクトで打ち返し、相手の対応できない後ろにロブで落とす技)を力押しで打ち破るほどではありました。

 

橘はバコラー(力強いショットを打ちまくる人)なんでしょうね。
現実にも、橘のようなプレースタイルの人はいます。

 

神尾アキラの「クイックサーブ」

出典:テニスの王子様 4巻137P/許斐剛

 

不動峰中の2年生・神尾アキラ。
「スピードのエース」を自称する神尾は、異常なスピードでコートを移動します。

 

スピードにこだわる神尾は、サーブも早いです。「クイックサーブ」を使います。
サーブのトスアップをした時に、普通より早いタイミングで打つことで、相手のペースを崩すことができます。

 

早いタイミングで打つクイックサーブは、一般のプレーヤーでも使えます。
意表をつくのに効果的な技術です。

 

その他の不動峰中のキャラで実現できる技は、石田の「波動球」や伊武の「キックサーブ」でしょうね。これらはタカさんとリョーマの技とほぼ同じなので割愛します。

桜井雅也(さくらいまさや)の「強烈なトップスピン」も現実でできる技です。
しかし、技というよりは基本技術を極めた感じなので、割愛します。

 

聖ルドルフ学院中のキャラクターの必殺技

都大会で青学と戦った聖ルドルフ学院中。
マネージャーの観月が率いる、データを元にしたプレーをする厄介な敵でした。

 

赤澤吉郎の「ブレ球」

出典:テニスの王子様 7巻 94P/許斐剛

 

まずは聖ルドルフの部長・赤澤吉郎(あかざわよしろう)から!
赤澤は「ブレ球」を打つプレーヤーでした。
動体視力が良いプレーヤーが赤澤の打つバックハンドをのボールを見ると、ボールが複数に分身して見えます。

 

本当のことを言うと、赤澤の「ブレ球」は技と呼ぶには値しないものです。
赤澤はバックハンドを打つ際、ラケットのスウィートスポット(ボールが当たる位置)が大きくずれてしまいます。
その結果、打つ瞬間にボールがラケットのフレームにあたり、微妙なブレが生じてしまうのです。

 

つまり赤澤のバックハンドは「ちゃんと打てていない」のです。
「ブレ球」は技術力不足が原因のショットとなります。

なのに赤澤が全国区プレーヤーなのが謎です・・・

 

不二裕太の「超ライジング」

出典:テニスの王子様 8巻175P/許斐剛

 

青学の不二の弟・裕太(ゆうた)。
兄と比較されたくないことから青学のテニス部には入らず、聖ルドルフに転入した過去を持ちます。

 

裕太の得意技は「超ライジング」。
もともとライジングショットという、相手のショットの跳ね際を打ち返すプレーを得意としていました。その進化系が「超ライジング」です。
跳ね際を叩くことで、どんな回転がかかったショットでも無効化してしまいます。

 

何を持って「超」なのかはわからないのですが、ライジングショットはテニスの初心者でもできる技術です。
自分のペースで試合を進められ、相手のショットの力を利用したショットが打てます。

プロでも使う人がいる技術なので、現実味を帯びた技ですね。

 

聖ルドルフは技を持っていないキャラも多いです。
ただ真似できるのはこれくらいだと思います。

 

木更津淳(きさらづあつし)のスマッシュを打つと見せかけたドロップボレーは、空中で回転するという人間離れした技になっちゃってます。地味にできない技!

 

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山吹中のキャラクターの必殺技

山吹中はダブルスが全国クラスの強さを誇るチームです。
亜久津が抜けたことでシングルスが弱体化してしましましたが、やはりダブルスが強いのは団体戦ではとても有利!
全国大会まで進出していました!

 

千石清澄の「虎砲」

出典:テニスの王子様 12巻11P/許斐剛

 

山吹中エースの千石清澄(せんごくきよすみ)。
動体視力がズバ抜けており、速球を見切る力は作中屈指のものでした。

 

千石の必殺技は「虎砲(こほう)」です。
サーブのトスを高く上げ、ジャンプをしながら体を大きく使い、相手コートのセンターに叩き込みます。
サーブのスピードはとても速くなり、目で追えない速度に到達します(桃城には4球目くらいで返されてしまいました)。

 

現実でもジャンプしながらサーブを打つこともあります。
スピードを出すためにジャンプする人は少ないですが・・・タイミングを合わせるためにジャンプする人は結構いますね。

 

その他にも、千石は「ダンクスマッシュ」も得意です。
桃城と似たプレースタイルのキャラでした。

 

地味’sの「サインプレー」

出典:テニスの王子様 11巻122P/許斐剛

 

山吹中最強のダブルス「地味’s」。
南健太郎(みなみけんたろう)と東方雅美(ひがしかたまさみ)のペアですね。
技に派手さはないですが、ダブルスとして隙のないプレーをします。ゆえに「地味’s」と呼ばれています。

 

地味’sは「サインプレー」を得意としています。
前衛の南が相手の状況に合わせて、後衛の東方にサインで指示を送ります。
東方はそのサインを受けて、作戦を切り替えていくのです。

 

サインプレーはプロの試合だけでなく、学生レベルのダブルスでも使われます。
試合の前にサインの出し方とその内容を決めておくことで、掛け声がなくても意思疎通ができます。

相手選手に作戦がバレにくいので、ダブルスでは非常に有効なコミュニケーション方法として取り入れられています。

 

サインを出すにしても、そのサイン通り実行するだけのテクニックが必要です。
地味’sはサインに忠実に動くよう訓練を積んでいたようです。
地味ですが、実際に地味’sがいたらめちゃくちゃ強いペアになっています。中学生レベルなら全国優勝もできてしまうでしょうね。

 

山吹中で試合描写のあった選手は地味’s、千石、亜久津くらいです。
現実的な技で戦っていたチームでしたが、亜久津の動きは人間離れしてました。
亜久津vsリョーマあたりからテニスではなく「テニヌ」に変わっていきましたね。

 

不動峰中、聖ルドルフ、山吹中と青学の戦いが読める「都大会編」はこちら!

 

氷帝学園のキャラクターの必殺技

関東大会初戦で青学と戦った氷帝学園。
部長の跡部景吾(あとべけいご)が率いる部員200名のマンモスチームです。
全国大会でも強豪校として有名です。
氷帝くらいから、非現実的な技のオンパレードになってきました。

 

宍戸亮の「カウンターライジング」

出典:テニスの王子様 9巻147P/許斐剛

 

鳳との氷帝最強ダブルスを組むことになった宍戸亮(ししどりょう)。
宍戸の武器は相手の力を利用した「カウンターライジング」でした。

 

非常に速いテンポで攻撃をするので、相手に反撃する隙を与えません(橘には簡単に攻略されてしまいました)。

宍戸の「カウンターライジング」はライジングショットの基本的な使い方だと言えます。
裕太の戦い方に近いですね。

 

芥川慈郎の「マジックボレー」

出典:テニスの王子様 16巻176P/許斐剛

 

続いては氷帝の謎の男、ジローこと芥川慈郎(あくたがわじろう)。
ジローは持ち前の手首の柔らかさから、ありとあらゆる方向にボレーを打つことが可能でした。

 

決して速いボールではないのに、相手の対応できない位置に落とすことで、決め球となっていました。
この手首の柔らかさは、王者フェデラーの柔軟性そのものとも言えるかもしれません。

 

世界トップクラスの身体能力を必要としますが、トッププロでボレーを得意とする選手は、ジローの「マジックボレー」のようなボレーを実際に使っています。

 

他に氷帝学園の選手が使う技で、現実的なものは鳳の「スカッドサーブ」ですかね。
これは乾の時に説明した通りです。

他に氷帝で現実にできそうな技を持っている人は・・・いないですかね。
跡部が「ジャックナイフ」を打っていましたが、あまりにもさらっとやっていたので、本人には技という認識すらない印象でした(ゲームだと「スイッチブレード」という技名でしたが、作中ではこう呼ばれませんでした)。

 

六角中、緑山中、立海大付属中は例外

関東大会で青学が対戦した中学だと、あとは六角中、緑山中、立海大付属中があります。

 

六角中と緑山中に関しては、選手たちがほとんど技を使いませんでした。
ある意味、現実的な選手たちではありましたが、今回は例外としました。

 

また全国最強の中学「立海大付属中」。
立海の選手たちの技は人間技を完全に超越していましたね。

現実でできそうな技といえば、柳生比呂士(やぎゅうひろし)の「レーザービーム」(めちゃくちゃ速いショット)か、丸井ブン太の「妙技・鉄柱当て」(ネットを張っているポールにボールを当てて相手コートに入れる)くらいでしょうか。

 

しかし、「レーザービーム」は反応できないスピードのショットという人智を超えた技です(しかも原理が不明)。
「鉄柱当て」はできなくもないですが、何百、何千と打った中で1回できればいいところでしょう。

「できなくはない、ですがそれを狙ってでしまうのが立海大」ということで、例外かなと思いました。

 

氷帝、六角、緑山、立海大と青学の戦いが読める「関東大会編」はこちら!

 

比嘉中キャラクターの必殺技

沖縄武術をテニスに取り入れ、26年ぶりに全国大会に出場した比嘉中。
相手の顧問の先生にボールをぶつけるなど、ラフプレーが目立つチームでした。
青学を苦しめた六角中を簡単に倒し、青学の全国大会初戦の相手として立ちはだかりました。

 

甲斐裕次郎の「海賊の角笛(バイキングホーン)」

出典:テニスの王子様 31巻47P/許斐剛

 

シングルス2で菊丸と対戦した比嘉中の甲斐裕次郎(かいゆうじろう)。
序盤は右手で普通にプレーしていましたが、追い込まれた途端、ラケットを左手で、しかも逆手持ちでプレーし始めました。

 

「海賊の角笛(バイキングホーン)」と呼ばれる技で、逆手でボールを打つことで、普通ではありえないカーブを描いたショットを打ちます。

甲斐のように自在に相手コートに決めるのは難しいです。しかし、逆手にラケットを持って打つことならできます。
試合でやったら顧問の先生にブチ切れられるでしょうけどね。正しい打ち方に唾を吐くような打ち方ですので。

 

比嘉中くらいですかね、全国大会でも現実的な技を使っていたのは。
ただ、平子場(ひらこば)の「飯匙倩(ハブ)」(ヘビのようにぐにゃぐにゃの軌道を描くショット)、田仁志(たにし)の「ビッグバン」(ジャンプしながらサーブを打ち、相手を体ごと吹き飛ばす)はかなり現実離れしていました。

 

「ビッグバン」はギリギリ打てなくもないですが・・・
威力が初期の「波動球」をはるかに上回ってましたからね・・・難しいでしょう。

 

そもそも比嘉中メンバー全員は「縮地法(しゅくちほう)」というワープ技を使えます。
この時点で現実離れしちゃってますね。

 

青学の最終決戦!「全国大会編」が読めるのはこちら!

 

さいごに

『テニスの王子様』も序盤はちゃんとテニスをしてたんですよね。
地区大会→都大会→関東大会→全国大会と進むにつれて、人間離れした技がでまくりました。

全国大会が初登場となった四天宝寺中なんて、誰も現実的な技を使ってなかったですかからね。

 

微妙なのが、乾や観月、柳などが得意としている「データテニス」です。
これはできるかどうかの扱いに困りました。

 

テニスは試合前、あるいは試合中に相手のクセや特徴などを分析して作戦を立てることがあります。
ただ、あんなに百発百中でデータが取れるかというと・・・まず難しいでしょう。

一応できることにしておいてもいいのかなと思いましたが、保留にしました笑

 

あくまでマンガですでの、面白くするためには、ありえないショットを登場させるのは仕方のないことだと思います!

でもそれが功を奏して『テニスの王子様』はテニス人口を大幅に増やしました。
やはり『テニスの王子様』はテニス界においてレジェンドと呼ぶべきマンガでしょう!

 

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【テニスの王子様】不二裕太にツイストスピンショットを教えた観月はじめの体の負担は大丈夫だったのかな? https://jirogin.com/2018/02/18/twistspin/ https://jirogin.com/2018/02/18/twistspin/#comments Sun, 18 Feb 2018 13:02:39 +0000 https://jirogin.com/?p=828  

都大会の準々決勝で青学と対戦した聖ルドルフ学院。

聖ルドルフの選手兼マネージャーの「観月はじめ」は、事前に青学選手たちのデータを収集、対策を積んで試合に挑んでいました。

 

シングルス3で出場した越前リョーマは、同じ青学の先輩である不二周助の弟・不二裕太と対戦。裕太の得意とするライジングショットと必殺のツイストスピンショットに苦しめられました。

 

この裕太のツイストスピンショットですが、非常に無理な体勢で打つショットで、成長途中の中学生には体に負担がかかりすぎ、肩を壊す恐れのある危険性がありました。

それを知っていながら、観月は裕太にツイストスピンショットを教えていたのです。

 

・・・ちょっと待てよ・・・?

ツイストスピンショットを教えた観月の体の負担は大丈夫なの?

観月と裕太は1歳しか変わらず、観月もまた成長期にある中学生です。ツイストスピンショットを観月も使えるのだとしたら、観月もまた肩を壊す可能性があるはず・・・

今回はこの点を考察していこうと思います。

 

観月はじめとは?

プロフィール

出典:テニスの王子様9巻34P/許斐剛

聖ルドルフ学院中学テニス部の3年生です。前髪を指で弄りながら「んふっ」と笑う姿が特徴的でした。

聖ルドルフが部活の強化選手として地方から集めた「補強組」と呼ばれる部員で、部活の練習には週2回程度しか顔を出さず、普段はテニススクールでレッスンを受けています。

 

観月は聖ルドルフのマネージャーであり、自身も選手として試合に出場しています。ライバル校の選手たちのデータを洗い出し、弱点を突くテニスを得意としています。

例えば、動体視力の良い菊丸に、バックハンドショットにブレが生じる赤澤を当てることで、ボールを目で追わせて体力を奪う作戦に出るなど、データは非常に細かく集められているようです。

 

自分が取ったデータは絶対に正しいという自信があるようですが、青学の不二のデータは全くもって正確に取れておらず惨敗。その後も全国区プレーヤーの氷帝学園部長・跡部にも全く歯が立たなかったようです。慢心しやすい一面もあります。

 

身長:166cm

体重:52kg

利き腕:右

誕生日:5月27日

星座:双子座

血液型:B型

プレースタイル:オールラウンダー

委員会:寮生管理委員

シューズ:prince(クイックトラックTi(ネイビー))

ラケット:YONEX(MUSCLE POWER7)

趣味:紅茶の茶葉選び

得意科目:国語、英語、フランス語、スペイン語

苦手科目:書道(手が汚れるので)

好きな食べ物:ビシソワーズ、冷製カッペリーニキャビア乗せ

出身小学校:山形県立蔵王北小学校

苦手なもの(こと):汚れているもの、ほこりや花粉(アレルギー)

テニス以外の特技:歌(オペラ)

購入したパソコンの数:6台

 

プレースタイル

出典:テニスの王子様9巻109P/許斐剛

 

試合前に相手選手のデータを事細かに収集。そのデータをもとに対策を練ったり、練習を積んだりすることで、観月が組み立てた「シナリオ」通りに試合を展開させていきます。青学の乾のように「データテニス」を得意とする選手の一人でした。

 

データは観月自身だけでなく、聖ルドルフの部員たちにも共有され、部員たちも観月のデータに対しては厚い信頼を寄せている様子。

現に青学に負けるまでは、観月が試合前に想定した結果が外れることはなく、各試合のゲームカウントまで正確に当たってしまうほどでした。

 

作中では必殺技は明らかになっていません。唯一試合が描かれたシーンでは不二に逆転負け(本当は不二が最初から全力で戦えば観月はまったく手も足も出なかったのですが、不二が観月を調子に乗せてから倒そうとしていたため、序盤はあえて手を抜いていた)しました。

ただ、観月自身が全くもって実力のない選手ではなく、不二の弟・裕太が敵わないくらいには強かった様子です。

 

ツイストスピンショットとは?

出典:テニスの王子様9巻60P/許斐剛

観月が不二裕太に教えた必殺ショットです。リョーマの得意とする「ツイストサーブ」の効果を持ったショットです。ボールがバウンド直後、垂直に大きく跳ね上がります。

ショットの原理などは作中で明らかになりませんでした。実際に打つことができるショットかというと・・・難しいですね。

 

ツイストスピンショットは裕太が「左殺し」(左利きプレーヤーを数多く倒してきたために付けられた異名)と呼ばれる所以ともなり、左利きであるリョーマを苦しめました。

しかし、このショットは打つ時の体勢が特殊であり、体に負荷のかかりすぎるショットです。実際に技を受けたリョーマや竜崎先生はツイストスピンショットが危険であること(肩を壊す可能性)を見抜き、打つことをやめるよう裕太本人や、マネージャーの観月に示唆しました(その後リョーマは「無我の境地」状態になった時、ツイストスピンショットを使ってましたけどね)。

 

観月はツイストスピンショットが成長期の体には負荷がかかり過ぎることを知った上で裕太に教えていたようです。それを知った兄の周助に報復されてしまいました。

出典:テニスの王子様9巻98P/許斐剛

 (知ったこっちゃないって言ってますが、知っていました)

 

観月もツイストスピンショットを使える?

裕太は観月からツイストスピンショットを教わったと言っていました。この発言から考えると、練習中か何かに観月から直接教わったと考えるのが自然ですよね。

しかし、観月もまだ中学生で成長期にあるはず。もしかしたらすでに成長は止まっていたかもしれませんが、体はまだ完全に出来上がっていない状態であったことは間違いないです。

 

観月自身もツイストスピンショットを使えるのだとしたら、体に負担がかかっていたはずです。本人もそれをわかっていた様子なので、わざわざそんな技を自分で体得するとは思えないんですよね。

聖ルドルフの部員たちに試合をやらせて自分は他校の調査をする観月の性格を考えても、自分がリスクを負ったり手を汚すような真似はしたくないのではないかと思います。

 

不二との試合や跡部との試合がほとんど描かれなかったので観月の技はわかりません。でも観月がツイストスピンショットを使えて、それを裕太に教えたというのは少し違和感があります。

 

観月はツイストスピンショットは使えない説

観月はツイストスピンショットは使えないというのが私の考えです。

裕太が言う「観月から教わった」というのは、観月が打ったツイストスピンショットを見せて教わったというよりは、「打ち方のノウハウだけ教わった」って意味合いではないかと思うのです。

 

例えば、ツイストスピンショットを打っている高校生や大学生、あるいはプロ選手の映像などを観月が分析。それをノウハウとしてまとめて、映像とともに裕太に見せて教えた。

これも「観月に教わった」という意味に該当しますよね。自分が使えない技でも、観月は分析タイプなので教えることはできると思います。

 

観月は分析していく中で「ツイストスピンショットを打ち続ければ肩を壊す可能性がある」ことに気がつきながらも、裕太に教えたんでしょうね。

これなら、観月が自分でツイストスピンショットのリスクを負わなくても、裕太に指導できます。

 

リスク承知で教えるべき技だったのか?

ツイストスピンショットの微妙な性能

正直、ツイストスピンショットってそんなに強くない・・・(笑)性能は微妙です。

裕太にリスクを負わせてまで教え込むべき技でもなかったと思うんですよね。

 

ライジングでツイストスピンショットの跳ね際を叩かれれば、バウンドしてからの変化を無効化されちゃいますし、バウンドする前にボレーされちゃえば、完全に意味をなさなくなってしまいます。

リョーマも数球受けただけでツイストスピンショットを攻略してしまいました(リョーマの実力が高かったこともありますが)。

 

観月がツイストスピンショットのリスクを知らずに教えていたのであればまだわかります。ただ、観月もリスクを知っていて教えたわけですが、それでもツイストスピンショットを裕太に教えるメリットがほぼなさそうなんです。

左利きである裕太がツイストスピンショットを左利きの選手相手に放つと、回転の関係からやや相手の顔面に向かうようにして跳ねる事くらいでしょうかね。

出典:テニスの王子様9巻40P/許斐剛

リョーマのツイストサーブは、『サーブは必ずワンバウンドさせてから打たなければいけない』というテニスのルールがあるので、ほぼ確実に顔面に向かって跳ねます。

顔面に向かってくる打球は返しにくいのですが、ツイストスピンショットならボレーできちゃいますからね。バウンドさせなければそれほど脅威的な技ではないです。

 

裕太が潰れたら戦力大幅ダウン

観月の心境が疑問です。裕太を潰す気だったのでしょうか・・・

でも聖ルドルフは選手層がそこまで厚くないです。赤澤とダブルスを組んでいた金田や、シングルス1に入っていた野村などは明らかに「テニヌ」についていける実力ではありませんでした(野村は、実は真の実力者説がありましたが、観月が「シングルス1は捨て駒でいい」と言っていたので、やはり強くはなかったでしょう)。

裕太が潰れたら戦力大幅ダウンですし、別に観月は裕太をいじめていたわけでもなさそうでしたので、肩を壊す恐れのあるツイストスピンショットを教えた真意が不明です・・・

 

メタ的なことを言うと「不二を怒らせるため」

あまりこういうオチにしたくはないのですが、観月が裕太にツイストスピンショットを教え込んだのは兄の不二周助を怒らせる展開にするためなんですよね。

で、これまで選手たちをコマ扱いしたり、嫌がらせのような戦い方をしてきたりした観月に仕返しをし、読者たちも気分がスッキリするような演出になりました(この時の観月は完全に敵キャラにされててちょっと不憫でしたね)。

 

作中の設定でなんとかつじつまを合わせようと思ったのですが、メタ的な理由以外思いつかないですね・・・自分のチームメイトで、しかも有力な選手にリスクのある技を教え込む必要が見当たらないです。

 

漫画考察では疑問の答えを見つけるにあたり「こういう設定だから」、「こういう展開にすらため」という答えしか思いつかない時は、私にとって敗北です。

「漫画なんて全部そうじゃん!設定じゃん!考察する意味ないじゃん!」ってなりますからね。

 

「なぜ観月は裕太にツイストスピンショットを教えたのか?」という疑問に対しては、私は答えが見出せず、敗北してしまいました(何かいい理由が思いつく方はコメントいただけると幸いです)。

 

まとめ

一応今回の考察は『観月もツイストスピンショットを使えるのか?使えるのならば体の負担は大丈夫なのか?』という考察でしたので、答えとしては

観月はツイストスピンショットを使えず、打ち方のノウハウだけを裕太に教えていたので、体に負担はかかっていない

という答えに行き着きました。

 

どのみち部員の選手生命を絶ってしまいかねないことをしていた観月の行いは、やってはいけないことでしたね。

 

不二にコテンパンにされたことで観月も反省し、これからもテニスを続けていくのであればもうチームメイトに同じようなことはしない・・・はず・・・多分・・・

 

 

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【テニスの王子様】氷帝が関東大会まで正レギュラーを起用しない理由を考察 https://jirogin.com/2018/02/12/hyotei1/ https://jirogin.com/2018/02/12/hyotei1/#respond Mon, 12 Feb 2018 06:06:58 +0000 https://jirogin.com/?p=728  

今回は「テニスの王子様」に登場するキャラではなく、学校の考察をしたいと思います。

 

リョーマが在籍する青学のライバル校の一つだった氷帝学園。全国屈指の強豪校で、関東・全国大会で青学を苦しめました。

 

青学も氷帝も東京都内にある学校で、早ければ都大会時点で対決する可能性がありました。しかし作中では都大会での対決はなく、青学も氷帝も都大会を勝ち上がり、関東大会1回戦で戦うこととなりました。

 

青学は都大会を優勝しましたが、氷帝は敗者復活戦を勝ち上がり、ギリギリでの関東大会出場でした。理由としては、氷帝は関東大会まで正レギュラーを温存し、ダブルスなどは準レギュラーに戦わせており、準々決勝不動峰中に敗北してしまったためでした。

 

氷帝は関東大会まで正レギュラーを温存するのが通例のようですが、氷帝といえどもレギュラーを温存して勝てるほど都大会は甘くないと思うんですよね。

なぜ氷帝は強豪揃う都大会で舐めプしているのか、考察してみました!

 

氷帝学園とは?

出典:テニスの王子様14巻94P/許斐剛

全国区プレーヤーの部長・跡部景吾が率いるテニスの強豪校です。全国大会2連覇中だった立海大付属中の真田弦一郎も氷帝のことを警戒していました。

 

部員数は200名にも登り、その中で正レギュラーに選ばれた7人は、厳しい競争を勝ち抜いた実力の高いエリートプレーヤーたちです。

 

さらに氷帝の制度は異常なまでに厳しく、対外試合、部内試合にかかわらず1度でも敗北した選手は二度と試合には起用されません。これは監督である榊太郎の方針のようですが、この制度があるからこそ氷帝の正レギュラーは常に最強の集団になれています。

 

ただ例外もあり、都大会で不動峰の橘に負けた宍戸は、当時氷帝の正レギュラーだった滝を部内戦で破り、さらに榊に頼み込むことで正レギュラーに復帰しました(鳳と跡部の支えもありましたが)。

 

榊も冷徹なまでに敗北した選手を正レギュラーに起用しないわけではなく、その熱意や覚悟を汲み取って選出する場合もあるようです(しかし、宍戸はもともとシングルスプレーヤーでしたが、正レギュラー復帰後はダブルスでしか起用されませんでした。そのダブルスが氷帝最強のダブルスになりましたけどね)。

 

氷帝は都大会までは正レギュラーをできる限り試合には出さず、準レギュラーを起用します。全試合正レギュラーに切り替えるのは関東大会からです。

氷帝は都大会の第1シード(優勝候補)で、強豪校であるのは間違いないのですが、正レギュラーを出場させずに勝ち上がれるほど他の都大会出場校って弱くないんですよね。

 

都大会に出場していた氷帝の正レギュラー

シングルス3人は正レギュラーで固める

団体戦はダブルス2試合、シングルス3試合のうち、計3試合勝てれば次の試合へと勝ち上がることができます。最初はダブルスから試合をして、後半はシングルスを行います。初戦以外はどちらかが3勝した時点で試合終了となります。

 

早く試合を決めるためにはダブルスで2勝、シングルスで1勝すれば良く、他の選手の体力温存ができます。都大会の氷帝はダブルスを準レギュラーに任せ、シングルスは正レギュラーが出場するという形で団体戦に出場していました。

 

ダブルスで負けてもシングルスで3勝できれば問題ないという考えですね。シングルスの選手にかなり自信があるというか、もはや舐めプしているとさえ思えます。

 

敗者復活戦でも舐めプ

作中の都大会シングルスには宍戸、樺地、跡部が入っていました。確かにこの3人は都大会の基準で見るとかなり強い選手たちです。

 

跡部は全国屈指のプレーヤーで、都大会出場者で勝てる可能性があったのは青学の手塚くらいでしょう。

 

樺地も相手の技を吸収するプレースタイルに加え、力のないプレーヤーでは打ち合っただけで怪我をしてしまうほどのパワーを持っていました。

 

宍戸はカウンターライジング(ボールの跳ねた瞬間を叩き、相手のショットの威力を利用して返すショット)による素早いラリーで相手を圧倒していました。

 

特に当時の宍戸は完全に相手を舐め腐っており、その隙を不動峰の橘につかれ、惨敗しました(橘も全国区プレーヤーで、氷帝だと跡部でなければ勝てない強さ)。

 

シングルスを正レギュラーで固めていたものの、敗北する可能性は大いにあったのです。その反省を踏まえ、跡部は敗者復活戦では宍戸の代わりに芥川慈郎(ジロー)を出場させました。

 

結果的に敗者復活戦を勝ち上がり、関東大会に出場できるようになったものの、どうやらこの時もダブルスはみんな準レギュラーだったみたいです。

 

出典:テニスの王子様17巻61P/許斐剛

少し見えにくいですが、左から2列目が氷帝です。前から跡部、樺地、ジローですが後ろの4人は正れギュラーの忍足や向日などではなさそうです。準レギュラーでしょう。

 

敗北しましたが、それでも舐めプの姿勢は崩さないのが氷帝です。正レギュラー温存以外にも何か理由がありそうですね。

 

都大会の強豪校

不動峰はダークホースとして例年とは比較にならない強さでした。これは氷帝(会場に監督の榊がいなかったので、出場選手を決めていたのはおそらく跡部)も想定外の敵だったでしょう。

出典:テニスの王子様14巻61P/許斐剛

不動峰は事前に実力を知っておくのが無理だったとしても、前評判や前年の実績からすでに強豪だとわかる学校は他にもあったんですよね。

 

全国クラスのプレーヤー多数の青学

やはり青学は都大会でも強豪です。特に作中の年はリョーマが入ってきたことでさらに総合力が上がりましたが、リョーマが試合に出ていなくても青学は強いです。

 

まずは手塚ですね。全国区プレーヤーで、氷帝なら跡部でなければ勝てません(しかも跡部ですらギリギリ勝てるほどの接戦になりますし、負ける可能性も非常に高い)。当時腕を怪我していた手塚ですが、それでも全国区と言われるレベルでしたので、本気出したらむちゃくちゃ強いんですよね。

 

さらに青学ナンバー2の不二周助も都大会では屈指の強さです。実際に不二は関東大会でジローに圧勝。氷帝のシングルス選手で勝てるのは跡部か樺地くらいだったでしょう。

 

そしてダブルスでは大石・菊丸のゴールデンペアがいます。彼らは全国レベルのダブルスペアで、氷帝の準レギュラーではまず勝ち目はありません。

というか、氷帝最強のダブルスとなった宍戸・鳳ペア発足前にゴールデンペアに勝てるダブルスが氷帝にいなさそうです・・・忍足・向日ペアは負けるでしょうからね(全国大会だとペア解消されてましたし)。

 

他にも乾、海堂、桃城、河村といったシングル・ダブルス両方でき(当時はみんなダブルスが苦手でしたが)、関東大会でも通用しうる強さを持つ選手がたくさんいました。青学が都大会から全力できている時点で、氷帝に勝ち目はなかったですよね。

 

全国区ダブルスペアを2組要する山吹

青学以外の強豪校では山吹中も鬼門です。シングルスは亜久津が入部するまで千石一人で保っていたような感じでしたが、山吹はダブルスが非常に強いです。新渡米・喜多ペアはさらっと不二・河村ペアに勝ち、地味’s(南・東方ペア)は大石・菊丸ペアと接戦を繰り広げました。

 

氷帝が都大会で山吹と戦った場合、まずダブルス2敗は確実です。さらに、シングルスではジュニア選抜(手塚が参加せず、空いた枠に入った)の千石さんが控えてますからね。肩書きでいったら跡部と同じ千石さんに1敗したら氷帝の即負けです。かなり追い込まれた状況になるので、山吹中にも負ける可能性は大いにありました(宍戸と千石なら千石の方が強そうですし)。

 

全国区プレーヤー・赤澤さんを要する聖ルドルフは…

都大会ベスト8で青学と戦った聖ルドルフ学院。聖ルドルフの部長・赤澤は実は全国区プレーヤーなんですよね。都大会の強豪選手の一人で、やはり肩書きで言えば跡部と同じです。

 

しかし・・・聖ルドルフは敗者復活戦で氷帝に負けているのであまり脅威ではなさそうですね。赤澤さんさえ押さえておけば、準レギュラーを起用しても余裕そうです。

 

氷帝が負け前提でオーダーを組むとは思えない

準レギュラーを起用して正レギュラーを温存する氷帝。都大会で正レギュラーが怪我でもして以降の大会に出られなくなるような自体を避けるために温存しているのでしょう。

 

最悪、都大会はベスト4まで残れば関東大会に行けますし、敗者復活戦もあります。優勝しなくても問題ないといえばそうなのですが、氷帝が負けることを考慮して選手のオーダーを組んでくるとは思えないんですよね。

 

負けたら試合に使われない制度

先ほど説明した通り、氷帝の榊監督は試合で負けた選手を二度と使いません。それは正レギュラーでも例外ではなく、宍戸や滝はレギュラー落ちを経験しています。

 

こんな厳しい制度がある中で、氷帝が負けることを前提にオーダーを組むとは思えません。自分の首が締まる可能性がありますからね。

 

ただ、ちょっとこの制度の甘いところは、氷帝が団体として負けたとしても、個人で勝った選手や試合をしなかった選手は次回以降も試合に起用されるんですよね。樺地と跡部は都大会の不動峰戦で試合が回ってこなかったので、レギュラー落ちにはなりませんでした。

 

跡部のプライド

出典:テニスの王子様14巻62P/許斐剛

そもそも跡部のプライドが敗北を許さないと思います。跡部は個人としてもそうですが、氷帝の全体の勝利を何よりも望んでします。氷帝愛は誰よりも持っているんですよね(跡部は部員達200名の名前などを全て把握するほど部のことを思っています)。

 

何なら無敗で全国優勝を成し遂げたいとすら思っていることでしょう。やはりオーダーもできれば一番強いもので挑みたいと思っているはず。

 

しかも自分はしっかり都大会に出場してますからね。他の正レギュラーとはやはり覚悟が違うと思います。そんな跡部が準レギュラー起用を認めるほどの理由は一体何でしょうね。

 

準レギュラーにも試合に出るチャンスを与えるため

これだと思います。準レギュラーにも試合のチャンスを与えているのではないかと。

 

氷帝の勝利を考えるのであれば、都大会でも正レギュラーを使って全力で挑むべきだと思います。でも、「テニスの王子様」で行われている大会は「部活の大会」です。忘れがちですけどね。

 

もちろん勝つことも重要なのですが、部活として部を運営することはもっと大切です。部員のモチベーションにもつながりますからね。

 

部員200名を誇る氷帝、その中で試合に出場できるのが7名だけという狭き門。普通なら多くの部員が公式戦に出られないまま引退してしまうでしょうが、氷帝はあえて都大会まで準レギュラーを起用することで、試合に出るチャンスを与えているのでしょう。それが正レギュラーの温存にもつながりますからね。

 

部のことを考える跡部にとって、自分がやるべきことは部員たちが満足できる環境づくりにあると思います。試合に出る機会を多く設けることこそが良い部活動運営につながることを理解しているのでしょう。榊監督も一応先生ですから、跡部の考えに納得する部分はあると思います。

 

勝ちにこだわるだけでなく、部活としてあるべき姿を忘れない跡部。これは間違いなくカリスマ!部員達もついていきますわ・・・

 

まとめ

氷帝は都大会までただ舐めプしているのではなく、200人もの部員達のモチベーションを高めるための施策として、準レギュラーも積極的に試合に起用しているのではないか・・・と思います。

 

冷酷な一面が目立つ榊や跡部ですが、実は他のどの学校よりも部員達のことを考えているとしたら・・ちょっと感動しちゃいますよね。

 

これだけ厳しい制度をとっていながらも200名の部員を抱える氷帝。それだけの部員が在籍している理由は、実はどの部員にも試合に出れられるチャンスを設けているからではないでしょうか。

 

 

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【テニスの王子様】氷帝の樺地崇弘は過小評価されてるけど実際強い https://jirogin.com/2018/02/03/kabaji1/ https://jirogin.com/2018/02/03/kabaji1/#comments Sat, 03 Feb 2018 00:39:45 +0000 https://jirogin.com/?p=614  

今回は、氷帝の樺地崇弘(かばじむねひろ)についての考察記事です。

樺地は口数が少なく、作中で自分から言葉を発することは非常に稀でした。

 

その主張のしなさゆえか、樺地を過小評価するキャラクターも多かったですね。堀尾にまでバカにされるほどでした・・・

 

画像出典:テニスの王子様32巻142P/許斐剛

 

しかし普通に、樺地ってめちゃくちゃ強いと思うんですよね!

今回は樺地の強さについて紹介したいと思います!

 

樺地崇弘(かばじむねひろ)とは?

プロフィール

画像出典:テニスの王子様16巻99P/許斐剛

 

氷帝学園中等部男子テニス部の2年生です。テニス部部長の跡部景吾(あとべけいご)とは3歳の頃からの付き合いで(2人ともイギリスにいた)、出会って以来、樺地は跡部を崇拝し、付き人のように行動を共にしています。

 

樺地は試合以外の時はいつでも無表情。跡部の「なぁ?樺地?」という問いかけに「ウス」と答えるくらいで、感情表現がほとんど見られません。

 

しかし、跡部がリョーマとの試合に負けて坊主(短髪)になった時、樺地も一緒に坊主にするなどの男気は持ち合わせているようです(跡部の坊主をコピーした可能性も微レ存?)

 

中学テニス界でもトップクラスの巨体を誇り、焼肉を食べる量もケタ違いでした。

 

所属:2年B組9番

誕生日:1月3日(山羊座)

委員会:生徒会

利き腕:右

身長:190cm

体重:85kg

血液型:O型

趣味:ボトルシップ

得意科目:美術、家庭科、物理

苦手科目:現代文

好きな食べ物:ピザ、牛丼

今までコピーした技の数:99個

 

プレースタイル

樺地には固定のプレースタイルというものはありません。その時戦った相手選手の得意技をコピーしてしまいます(一度コピーした技はその試合以外では使えない?)。

 

樺地は異常なまでに純粋な心を持っており、純粋すぎるために相手の技を見ただけで吸収してしまうのです。

 

さらに樺地の190cmという巨体から繰り出されるショットは強力で、パワーがないプレーヤーでは打ち合っただけで怪我してしまうほどの威力を誇ります(青学で樺地とまともにラリーができるのは桃城と河村くらい。手塚も全国大会で樺地とラリーをしましたが、体格が違いすぎるため、怪我を心配されていました)。

 

パワーでごり押しが樺地の基本的な戦い方かと思いきや、ドロップショットで相手を手前におびき出し、スペースができた後ろへロブを打つなど、技巧派な面もあります。

 

樺地はボールを打つ時に「い”ぃ”ー」などという謎の雄叫びをあげますが、これは相手を威嚇しているわけではなく、すべて基本に忠実な掛け声で、意味を持っています。

 

「い”ぃ”ー」…アプローチショット(ネットへ出るための攻撃的なショット)

「はっ」…パッシングショット(ネットに出てきた相手の横を抜くショット)

「ほー」…ロブ(山なりのボール)

「ふっ」…ドロップショット(ネット際に短く落とすショット)

 

相手の技をコピーする上、ショットは力のない選手では怪我をしてしまう威力、さらに基本的なテクニックも持っているというプレーヤーが樺地なのです。

 

樺地がコピーしてきた技

すでに強さの片鱗が見えている樺地ですが、作中で樺地がコピーした技の数々は、かなりの練習量やテクニックがいる技(現実的には不可能な技まで)ばかりです。

コピーした技のラインナップからも樺地の隠れた才能が明らかになります。

 

聖ルドルフ・木更津淳の「ドロップボレー」

作中時間でいうと、樺地が一番最初にコピーした技が、都大会の敗者復活戦で戦った聖ルドルフ学院3年・木更津淳(きさらづあつし)の ドロップボレー(ネット際に落とすボレー)です。

 

木更津のドロップボレーは普通とは異なり、スマッシュ(頭の上からラケットを振り下ろすショット)を打とうとジャンプしたところから、あえてボールを打たず、空中で一回転してドロップボレーを打つというフェイント混ぜます。

 

スマッシュに対応するため後ろに下がった相手に対して、ネット際にボールを落とすことでドロップボレーの成功率が上がります。

 

空中で1回転するというアクロバティックな動きを要するため、テニス以外の身体能力も必要です。

しかし樺地は、木更津のドロップボレーを一度見ただけでコピーしてしまいました。

 

画像出典:テニスの王子様16巻94P/許斐剛

 

青学・河村隆の「波動球」

本当は不動峰中の石田鉄(さらに本当を言うと、その兄である四天宝寺中の石田銀)の技だった「波動球」。

 

120%のパワーを込めた渾身のフラットショットを打ち込む技です。まともに打ち返そうとすれば腕を怪我するか、ラケットが弾かれる威力があります(体ごと観客席まで吹き飛ばされることも)。

 

ただ、威力がある分、打った本人の腕にかかる負担も大きく、1試合に何回も連発すると選手生命が絶たれてしまう恐れもある危険な技です。

 

青学No. 1のパワープレーヤー・河村隆(かわむらたかし)は、地区大会の不動峰戦で受けた「波動球」をヒントに、両腕で打つことで腕への負担を減らした「両手波動球」を開発。関東大会1回戦にて、樺地をパワーで圧倒しました。

 

しかし樺地も河村の「両手波動球」を数球受けただけでコピー。河村が数ヶ月かけて編み出した波動球をあっさりと体得してしまいました(もともと樺地もパワーがあるので、コピーも何もただ本気で打っただけの可能性もありますが)。

 

画像出典:テニスの王子様16巻96~97P/許斐剛

 

河村はその後、自分の腕に負担がかかる片手での「波動球」をあえて使います。もちろん樺地も片手波動球をコピーしますが、両者とも腕の負担に耐え切れず棄権。

 

河村は樺地の純粋さを利用して、腕に負担をかけさせようと思いましたが、自分も限界がきてしまいノーゲームとなってしまいました。

 

青学・手塚国光の「手塚ゾーン」

手塚国光(てづかくにみつ)の技「手塚ゾーン」は、中学生レベルでできるような芸当ではなく、作中でも現実離れした技として扱われていました。

 

手塚がボールに回転を掛けることで、打球を打ち返した相手はどこに打とうとも、すべて手塚の元に引き寄せられてしまいます。手塚はその場から動かずともラリーができるという技です。

 

全国大会準々決勝で樺地と対戦した手塚は、序盤から「手塚ゾーン」を発動。樺地の打球を引き寄せますが、なんと樺地はまた数球ラリーしただけで、「手塚ゾーン」をコピー。

「樺地ゾーン」を体得しました。

 

画像出典:テニスの王子様32巻152P/許斐剛

 

実はこの後の試合で、跡部と戦ったリョーマが手塚ゾーンを使います。しかし、リョーマの使った手塚ゾーンはまだ未熟な状態で、完全に体得できたわけではありませんでした。

 

リョーマは手塚と同じ青学のメンバーですので、「手塚ゾーン」は幾度も見ています。さらに、「手塚ゾーン」と同じ技をリョーマの父である越前南次郎(えちぜんなんじろう)も使えます。

 

リョーマは南次郎と何年間も毎日のように練習をしていて、「手塚ゾーン」を受けてきたはずです。その上リョーマは素質で言えばキャラクターたちの中でもトップクラス。そのリョーマがなんとか真似できた「手塚ゾーン」をわずか数球で完璧に真似た樺地・・・

天才すぎでしょ!?

 

さらに「百錬自得の極み」まで

リョーマや真田、千歳など、一部のプレーヤーたちは「無我の境地(むがのきょうち)」と呼ばれる覚醒状態になることができます。「無我の境地」になると、自分が見てきたプレーヤーの技を無意識に繰り出せるようになります。

 

さらに「無我の境地」の奥には3つの段階があり、その1つが「百錬自得の極み(ひゃくれんじとくのきわみ)」と呼ばれる状態です。

「無我の境地」によって現れたオーラを利き腕に集中させることで、相手が打ってきたショットの威力、回転、軌道などをすべて倍返しできるようになります。

 

手塚はこの「百錬自得の極み」を全国大会から使用。樺地を相手に発動した途端、一方的なゲームとなり、余裕で勝てるかと思われました。

 

しかしやはり樺地!5ゲームとかなり長い時間をかけましたが、「百錬自得の極み」をもコピー!もともとの体格差では樺地の方が手塚より上なので、同じ条件で打ち合えば圧倒的に手塚が不利となり、あっという間に追いつきました。

 

画像出典:テニスの王子様33巻94〜95P/許斐剛

 

「百錬自得の極み」はテニスのテクニックがあればできるとかそういう問題ではなく、素質でしかないです。誰しもがたどり着ける領域ではないのです。

 

しかし樺地は「純粋」という理由だけで、無我の奥の領域にまで達してしまいました(樺地は別の試合で別のプレーヤーの技は使わないか使えないので、また手塚と戦わないと「百錬自得の極み」はできない可能性が高いです)。

 

樺地がコピーできなかった技

ただ、樺地にも場合によってはコピーでいない技があります。

先ほどの「百錬自得の極み」は完璧にコピーしたように思えました。しかしゲーム終盤から大雨に見舞われ、コートやボールのコンディションがこれまでと変わったことで、樺地はコピーできなくなり、ミスを連発。手塚の勝利となりました。

状況の変化によっては、樺地のコピーも完璧ではなくなるようです。きちんと練習して体得したわけではないので、所詮は付け焼き刃ということでしょうね。

 

さらに「新テニスの王子様」では同じ氷帝学園の先輩である芥川慈郎(あくたがわじろう)のボレーもコピーできませんでした。ジローのボレーは持ち前の手首の柔らかさで生み出されるコースの読めない「マジックボレー」です。

樺地はジローの手首の柔らかさまではコピーできませんでした。身体能力をコピーすることまではできないみたいです。

 

さらに、高校生の伊達男児と戦った際に「男児の春」という技をコピーし、「樺地の春」を使うも、パワーを完全にはコピーできませんでした。

やはり自分の身体能力の限界を超える技は真似できないみたいです。

 

なぜ樺地は過小評価されてしまうのか?

パワー・テクニック・コピー・・・樺地が持ち合わせている能力はかなり優秀なものばかりだだと思いますが、作中では過小評価されてしまいました。

冒頭に書いたように、樺地自身があまり自己主張をしないためというのもあるかと思います。樺地の体格で跡部の性格だったら確実にクラスでも、学年全体でも、学校全体でも、いや他校生でも逆らうやつのいない超陽キャラになってたでしょうけどね。

 

原因の一つには、「コピー能力が中途半端」という面があると思います。

「テニスの王子様」においてコピー能力持ちのキャラって、樺地だけではないんですよね。

リョーマや千歳など「無我の境地」が使えるキャラは見たことがある能力はコピーしてしまいます(自分が試合をした相手の能力でなくても観戦していればOK)。

 

樺地は相手プレーヤーの技しか使えないみたいですが、「無我の境地」が使えるプレーヤーはどの相手にどんな技でも発動できます。樺地の上位互換的なコピー能力です。

 

さらに立海大の仁王雅治(におうまさはる)は技だけでなく、特定の人物の動きや癖まですべてコピーでき、その人物になり切ることができます(対戦相手でなくてもOK)。

仁王は手塚や幸村、真田といった全国トップの選手のコピーもできるので、これもまた樺地の上位互換と言えますね。

 

樺地のコピー能力を上回るコピー能力者が続々と登場してしまい、樺地が過小評価される一因になってしまったと思います。

 

樺地はどうすればよかったのか?

樺地は単純にパワープレーヤーとして特化した方がよかったと思います。中途半端にテクニックを使ってコピーするより、パワーを鍛えてゴリ押すだけでもかなり強かったと思いますね。

 

もちろん技をコピーできるならコピーしても良いと思うのですが、それにこだわるよりパワーで圧倒した方が勝負も早く決められたでしょう。

 

タカさんの「波動球」をコピーしたことをきっかけに、波動球特化+テクニックを持ち合わせたタカさんの上位互換プレーヤーになった方がよかったのではないかなと。樺地の売りはやっぱりパワーだと思いますので。

 

まとめ

実際に樺地がコピーした能力を見るとかなりの才能のあるプレーヤーであることがお分りいただけると思います。しかし周りの人たちにはあまり認めてもらえなかった樺地・・・哀れでなりませんね。

 

樺地自身は跡部からの評価以外どうでも良いと思ってそうですが、なんかもったいないんですよね。

 

現実に樺地みたいなプレーヤーがいたら、めちゃくちゃ怖いですし、戦う前からおしっこもらいちゃいそうになりますよ。樺地はもっとパワープレーヤーとしての一面を強化すれば、強者認定されていたと思います。

 

 

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https://jirogin.com/2018/02/03/kabaji1/feed/ 2 614
【テニスの王子様】地区予選で手塚と橘が戦っていたらどっちが勝ったのか? https://jirogin.com/2018/01/21/post-495/ https://jirogin.com/2018/01/21/post-495/#respond Sun, 21 Jan 2018 13:51:59 +0000 https://jirogin.com/?p=495  

全国大会優勝を目指す青学の最初の関門となったのは、地区予選決勝で戦うことになった不動峰中学でした。

 

不動峰は過去にほとんど実績もなく、完全に無名校でしたが、チームが一新し、青学と互角の勝負を繰り広げました。

 

作中ではシングルス2のリョーマvs伊武で団体戦としての勝負がつき、青学の優勝となりました。シングルス1で出場予定だった青学の部長・手塚と不動峰の部長・橘に試合は回りませんでした。

 

手塚も橘も共に全国区の強豪プレーヤーです。

もし地区予選の時点で手塚と橘が戦っていたらどっちが勝ったのでしょうか?

考察してみました!

 

手塚国光(てづかくにみつ)とは?

プロフィール

(画像出典:テニスの王子様 17巻61P/許斐剛)
 

青春学園中等部男子テニス部の3年生です。その実力や威厳などから部員全員から慕われており、男子テニス部の部長を務めています(生徒会長も)。

 

手塚が1年生で入部した当初から、名門青学のどのテニス部員より強く、将来を有望視されていました。しかし、アクシデントによる怪我や激戦が続く大会を団体戦としては勝てず(手塚は勝っていましたが)、その真の力を発揮できずにいました。

 

それでも手塚は、中学テニス界でその名を知らぬ者はいないほど有名な「全国区プレーヤー」(全国大会でも勝ち上がれる強豪選手のこと。何をもって「全国区」とするのか判断基準は不明)で、他校の強豪選手たちがこぞって「手塚と戦いたい」と口にするほど素質のあるプレーヤーです。

 

リョーマや不二たちが先に試合をして勝ってしまうので、関東大会くらいまで公式戦では本気で戦った姿が描かれませんでした(関東大会でも初戦の跡部戦で怪我が再発し、全国大会まで治療のため試合には出ていません。かなり出番が少なかったです)。

 

誕生日:10月7日

星座:天秤座

血液型:O型

身長:179cm

体重:58kg

利き腕:左

プレースタイル:オールラウンダー

足のサイズ:27.5cm

視力(メガネ着用時):左右1.5

ラケット:MIZUNO PRO LIGHT S90

シューズ:MIZUNO WAVE DUAL LIGHT 6K93009

委員会:生徒会長

得意科目:世界史

趣味:登山、キャンプ、釣り

好きな色:青か緑

好きな食べ物:うな茶

好きなタイプ:何でも一生懸命やる子(おっちょこちょいでも良い)/明るく真面目な人

得意科目:世界史

苦手科目:なし

年間グラウンド走らせ数:5870周

 

プレースタイル

完璧なオールラウンダーとして名を挙げられるほど、手塚はありとあらゆるプレーをハイレベルにまで鍛え上げた選手です。高校やプロテニス界からも注目されています。

サーブ、ストローク、ボレー、どれを取っても超一級品で非の打ち所がありません。

 

基本的には「手塚ゾーン」で全ての打球を引き寄せながら相手とラリーをし、隙を見つけたら「零式ドロップショット」で決めるという戦法を得意としています。

 

全国大会からは「無我の境地」の奥にある3つの扉のうち「百錬自得の極み」「才気煥発の極み」を両方の扉を開け、『新テニスの王子様』では最後の扉「天衣無縫の極み」にまで到達。最強のテニスプレーヤーとなりました。

 

橘桔平(たちばなきっぺい)とは?

プロフィール

(画像出典:テニスの王子様 4巻16P/許斐剛)
 

不動峰中学校男子テニス部の3年生です。関東大会までは黒い短髪(額にホクロがあって大仏のようだと作中でいじられてました)姿でしたが、全国大会では金髪になっていました。

 

不動峰中には2年生の秋頃に転校してきました。しかし、不動峰中のテニス部は問題の多い部活で、怠惰な顧問やろくにテニスに打ち込んでいない上級生たちに1年生が理不尽に虐げられている状態でした。

 

橘はその状況を変えるべく1年生をまとめ上げ、改めてテニス部を新設。暴力事件にも発展しましたが、無事活動することに成功し、半年で青学と渡り合えるだけの力をつけました。

 

橘はもともと、九州の強豪校・獅子楽中の2年生エースで、もう一人のエース・千歳と共に「九州地区2強」として名を馳せた全国区プレーヤーでした。前年の全国大会では橘・千歳の活躍により獅子楽中はベスト4まで勝ち上がりました。

 

その後、橘は部内戦で千歳の目を負傷させてしまったことが原因で一時テニスから離れましたが、やはりテニスをやめられず、父親の仕事の都合で転校してきた不動峰中で再度テニスを始めたのでした。

 

誕生日:8月15日

星座:しし座

血液型:O型

身長:179cm

体重:67kg

利き腕:右

プレースタイル:?(オールラウンダーかアグレッシブベースライナー)

足のサイズ:28.5cm

視力:左右2.0

ラケット:TOALSON(SYSTEM-PEO03)

シューズ:NIKE(エアズーム ビヨンド)

委員会:体育委員

得意科目:技術 英語

苦手科目:生物

座右の銘:努力は人を裏切らない

趣味:料理

好きな食べ物:飲茶系

好きな色:藍色

好みのタイプ:健康的な人

苦手な物(事):パソコン 甘い物

作れる料理の数:125品

 

プレースタイル

橘は登場時期こそ早いものの試合描写が少なく、全試合フルで描かれたことがありません。最も多く描かれた時で四天宝寺の千歳千里と戦った全国大会準決勝くらいでしょう。

 

千歳との戦いでは、渾身の力を込めたショットを相手コートに叩き込む「暴れ獅子」で圧倒。橘プレースタイル自体はかなり攻撃的なものであるとわかりました。

 

しかし、妹の杏の話では、橘は不動峰に転入するまでは立海大の切原赤也のような「相手にボールをぶつけてポイントを重ねる」ようなスタイルに近かったそうです。結果、そのプレースタイルが原因で親友だった千歳の視力を奪うことになってしまい、切り替えたものと思われます。

手塚も橘も本気を出せない状態だった

地区予選時点では、手塚、橘共に本気を出せない状態でした。それでもなお全国区プレーヤーとして認知され、部員たちからの信頼も厚い2人でしたが、もし試合をしていたら互いにハンデを背負った戦いになったことは間違いないです。

 

手塚は腕を怪我していた

手塚は入部した当初、部内のどの先輩よりも強く、試合相手にならない状態でした。本来左利きの手塚ですが、先輩に気を遣い、右手で試合をしていたほどです。

 

それを快く思わない先輩もいて、手塚は先輩にラケットで左腕を強打され、肘を怪我してしまいまいました。

(画像出典:テニスの王子様 17巻120P/許斐剛)
 

肘の怪我はすぐに治ったのですが、手塚の練習量は並外れており、怪我が再発。大石のおじさん(病院の先生)に治療してもらっていました。

 

完治したのは地区予選後、次の都大会の直前でしたので、地区予選時点では腕の怪我によりまだ全力を出せない状態でした(百錬自得の極みもすでに習得済みでしたが、腕に負担がかかりすぎるため封印していました)。

 

橘は環境の変化と技の封印

全国レベルの強豪校・獅子楽中から、ほぼ無名の不動峰中に転校してきた橘。不動峰中には神尾や伊武など、2年生にして関東・全国でも通用しうる力を持った選手はいましたが、全国区の橘には遠く及ばない状態でした。

 

橘は監督やコーチも兼任しており、自分以外2年生しかいないチームを成長させることを優先してきましたが、橘本人は練習不足で腕が鈍る一方でした(橘はこれを悪いことだと思っている様子はなく、部員全員を思いやっていました)。

 

また橘の妹・杏の話では、橘が獅子楽中でテニスをしていた頃は、立海大の切原赤也のような相手プレーヤーにボールをぶつけてポイントを取るようなテニスをしていたそうです。

それゆえに千歳の目を怪我させ、視力を奪う惨劇を生んでしまいました。

 

しかし、不動峰中に移ってからの橘の試合を見る限り、相手選手にボールをぶつけるようなプレーは行っていません(全国大会で千歳と再戦した時は、視力を奪った技「暴れ球」を使いましたが、この時だけです)。

 

過去のトラウマから、相手選手を傷つけるようなプレーや技は封印したのでしょう。

良いことではありますが、元々のプレースタイルを封印したという面では、橘の弱体化につながったと思います。

 

技の種類

手塚と橘、どちらが勝つかの参考として、まずは技の種類から見てみましょう。

手塚が使えた技

まずは手塚から。当時の手塚の必殺技といえば、伝家の宝刀「ドロップショット」でしたね。乾曰く、打つ瞬間にラケットヘッドが3.2mm下がるという、本来見抜けないレベルのフォームの変化からドロップショットを放ちます(乾はどうやって測ったんでしょうかね?)。

事前に予想することが難しく、完璧に相手の意表をつける技でした。

 

さらに手塚は、このドロップショットに異常なまでのバックスピンをかけることでボールが跳ねずに自分の方に転がる「零式ドロップショット」も使えました。

 

零式ドロップは腕にかかる負担が大きく、本来使うべき技ではないのですが、腕が完治する前に高架下でリョーマと戦った時に使っていたので、怪我のリスクを考えなければ地区予選時点でも使えていたはずです。

(画像出典:テニスの王子様 17巻142〜143P/許斐剛)
 

さらに、ボールに回転をかけ、手塚の元に引き寄せる技「手塚ゾーン」についても、都大会後の部内戦で突如披露していましたが、地区予選から都大会にかけて手塚のパワーアップイベントがほぼなかったことを考えると、地区予選の時にやろうと思えばできていたのではないかと思います(手塚ゾーンも腕に負担がかかります)。

(画像出典:テニスの王子様 17巻100P/許斐剛)
 

ですので、手塚が地区予選時点で使えた技は

・ドロップショット

・零式ドロップショット

・手塚ゾーン(未完成だった可能性もあり)

と推測できます。

 

橘が使えた技

橘は、相手にボールを当てるテニスは封印していましたので、手塚相手にも使わなかったと思います。

 

関東大会で橘は過去の自分と同じようなテニスをしていた赤也と戦いましたが、そのようなプレーはしていませんでしたので(むしろボコボコにされてました)。

 

ただ、千歳戦で見せた、ボールをハードヒットしまくり攻め立てる「暴れ獅子」は相手にボールを当てずとも使えていたので、地区予選でもそのような戦い方はできたと思われます。

弱くなったと言っても、手塚が相手なら橘も本気でやらなければ勝てないでしょうし。

(画像出典:テニスの王子様 35巻134P/許斐剛)
 

「暴れ球」(よくわからないけどラケットのフレームで打った球が分身する技)に関しては地区予選時点の橘でも使えました。2年生の時点で習得していた技でしたので。

 

でも手塚相手に使ったかどうかは微妙なところです。「暴れ球」は千歳を怪我させた技ですので、リスクを恐れて使わなかった可能性が高いと思います。

(画像出典:テニスの王子様 35巻178〜179P/許斐剛)
 

よくわからないけどオーラが出て野生の力が解放される「猛獣のオーラ」は使えなかったと思います。その野生の力が使えなくなったからこそ橘が弱体化してしまったのだと思うので。

 

これは全国大会前にストリートテニスコートで不二と試合する中で目覚めた力だと予想します(獅子楽中時代にも使えていたとは思いますが、不動峰中に転向し、使う機会がなくなり無意識に封印してしまっていたのではないでしょうか)。

 

ということで、地区予選時点で橘が使えた技は

・暴れ獅子

・暴れ球(手塚相手に使うかどうかは微妙)

だったと思います。

 

手塚の技はすでにチート級

手塚が地区予選時点で使えた技、特に零式ドロップショットと手塚ゾーンはすでにチート級の技です。

 

零式ドロップは打球が地面に着いたらバウンドせず、しかもバックスピンで戻るという打ち返すことが不可能な技です。

 

さらに、技発動の前兆が常人では見抜けないほどわずかなフォームの変化しかないので、予測することもほぼ不可能。ダイレクトで取れなけらば確実に失点します。

手塚ゾーンはすべての打球を手塚の元に引き寄せます。これは全国大会終盤まで通用した技です。

 

立海大の皇帝・真田の技「風林火陰山雷」の「火」(超強力なグラウンドスマッシュ)や「雷」(真田が雷の速度で移動し、雷のような軌道を描くようボールを打つ)も引き寄せました。

 

「火」も「雷」もまともに受ければラケットのガットに穴が開くかラケットごと吹き飛ばされるほど威力の高い技でしたが、「手塚ゾーン」を無力化できませんでした(「雷」は引き寄せられても、手塚のラケットを弾きましたが)。

 

全国大会でも余裕で通用する技を手塚はすでに身につけていました。橘にとってはだいぶ不利な状況でした。

 

橘がパワーでいかに押せるかが肝心

橘は作中での試合描写がかなり少なく、都大会の宍戸戦と、関東大会の赤也戦、全国大会の千歳戦くらいしか判断材料がないです。手塚より出番が少なめでしたね。

 

最も長く試合が描かれて、全力を出したのが千歳戦だと思います。その時の橘は「暴れ獅子」によるパワーでゴリ押しスタイルで戦っていました。

橘もパワータイプのプレーヤーのようです。パワーで押しまくることが手塚に勝てる条件になると思います。

 

地区予選時点の橘はマネジメントに回っていて、だいぶ実戦から離れていたので、全国大会時点よりパワーが落ちていたと思いますが、手塚も腕の調子が万全ではなかったので、手塚ゾーンを使われてもパワーで打ち破り、ラリー戦に持ち込めた可能性は高いです。

 

しかし・・・手塚は怪我が完治した後、身長が10cm以上、体重が30kg近く差がある氷帝の樺地と打ち合えるようになってるんですよね・・・

 

その時も怪我を懸念されてはいましたが、手塚はパワータイプと打ち合えないわけではないです。地区予選でも橘のパワーで押されていたかと考えると・・・普通に打ち合えちゃいそうですね。

 

猛獣のオーラを発動した橘はパワーも格段に上がるみたいですが、それ以前の橘が相手のラケットを弾くようなパワーを見せたことはありませんでしたので、やっぱり橘が不利でしょうね・・・

 

持久戦に持ち込んだら?

関東大会で跡部が行ったみたいに「手塚に持久戦を仕掛ける」ことも一つの方法です。手塚は腕(ひじ)の怪我をかばい、結果的に肩に負担をかけていたので、試合が長時間になる程、負ける確率も上がります。

 

ただ、跡部は自分自身が持久戦を得意とするタイプのプレーヤー(本当はゲーム感覚で遊んでいただけ)でしたので、手塚相手に持久戦をしても勝利できました。

 

一方で橘は、序盤から攻撃を仕掛けまくる短期決戦タイプです。持久戦を挑もうとしたら橘の強みがなくなってしまいます。

 

それほどレベルの高くない相手であれば橘が持久戦を仕掛けても勝てるでしょうが、相手は全国区の手塚です。あえて持久戦を挑むだけの余裕が、腕の鈍った橘にはなかったでしょう。

逆に手塚に短期決戦に持ち込まれて、橘は敗北していたと思います。

 

意外と分析派な橘

橘はパワー系で、とにかくバンバン打ってこうぜ!タイプなのかと思いきや意外と分析派です。相手選手の技や能力を分析して見抜きます。例えば

・不二の「燕返し」の原理を見抜く

・伊武の「スポット」の原理を見抜く

・千石の動体視力の良さを見抜く

・千歳の「神隠し」の原理を見抜く

などなど・・・どれも正確でした。

(画像出典:テニスの王子様 35巻143P/許斐剛)
 

この橘の分析力があれば、「手塚ゾーン」の回転などを見抜き打ち破れた可能性はありますね。「手塚ゾーン」を破れれば手塚を走らせて体力を奪えます。

 

そもそも「手塚ゾーン」が発動していたら全てのショットが手塚に吸い寄せられてポイントが取れませんからね。「手塚ゾーン」打破が橘勝利の鍵になりそうです。

 

ただ、手塚は普通にラリーしてても打ち負けないんですよね・・・先ほどの通り、手塚はパワープレーヤーと打ち合えるだけのポテンシャルは持っています。

 

手塚ゾーンがなければラリー戦で橘が有利になる・・・いや、イーブンになるだけですね。これでようやくお互い同じ条件でラリーができます。

 

でも、橘が回転を打ち消すショットを打とうにも、回転をかければかけるほどショットは遅くなりますし、パワーを出すのが難しいです。

回転の少ないフラットショットが一番パワーが出ますからね。

むしろ橘は手塚ゾーンを打ち破る回転をかけるのは攻め手を失うことになりそうです。

 

さらに問題は零式ドロップですね・・・あれはもうバウンドさせたら返せませんので。

予測しにくい零式もあるし、回転を無効化させないと「手塚ゾーン」の餌食だし・・・どうすれば勝てるんだ橘さん!!??

 

橘が「暴れ球」を使ったら?

橘が勝つには、もう手塚が怪我をする覚悟で「暴れ球」を使い、KOを狙うしかないです!!

 

正直、「暴れ球」が手塚に当たれば勝てると思います。

 

初見でこの技に対応できたのでは中学生最強だった幸村くらいですかね(リョーマが金太郎にも「暴れ球」を放ってますが、金太郎は事前に橘と千歳の試合で見ており、瞬時に対応できていました)。

 

橘の心情を考えるならば、怪我の恐れがあり、かつて友人を傷つけた「暴れ球」は使いたくない技でしょう。けれど、それ以外では手塚に勝てる可能性は薄かったと思います。

どうしても勝ちたければ、「暴れ球」KOが一番有効な方法だったでしょうね。

 

まとめ

ということで色々と考えてきましたが、もし地区予選で手塚と橘が戦っていたら

基本的には手塚が勝つが、橘も「暴れ球」によるKOを狙えば勝機あり。

しかし、橘は過去のトラウマもあり「暴れ球」を使おうとはしないと思うので、

結局試合としては手塚の勝ちで終わっていた。

というのが一番しっくりきます。

 

同じ全国区といえども、橘と手塚ではかなり実力差がありましたね。

手塚は全国区の中でも上位で、橘は下位だったような感じがします。

 

全盛期の橘と手塚が戦ったら勝負はわかりませんでしたね。怪我をしていた手塚なら橘は負けなかったかも。というより、全力でKOさせるような戦いを仕掛けたと思います。

 

テニヌはKOで勝つのがルール上認められてますので、テニヌは。

審判も選手がどれだけ吹き飛んでも試合を止めません。逆転KO勝利パターンは多々あります。

 

それを放棄してしまった橘には、勝ち目が薄かったでしょうね。いや、本当はそっちのほうがいいんですよ!テニヌは推奨しちゃいけないので!

 

ていうか手塚が強すぎます。地区予選の時よりさらに強くなっちゃいますからね。

全国区の橘といえども、コンディションの良くない状態で手塚を相手にするのは分が悪かったと思います。

 

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【テニスの王子様】大石秀一郎の「ムーンボレー」がいかにすごい技なのか語る https://jirogin.com/2018/01/15/ohishi1/ https://jirogin.com/2018/01/15/ohishi1/#respond Mon, 15 Jan 2018 12:26:19 +0000 https://jirogin.com/?p=422  

はい、みなさんこんにちは。ジロギンです。

 

私が学生時代、テニスにどハマりするきっかけとなった漫画があります。それが

「テニスの王子様」

です。小学生の時にテニスの王子様を見てテニスを始めて以来、高校生までずっとやっていました。今なおテニスも、「テニスの王子様」も大好きです。

 

今回はそんな「テニスの王子様」に関する漫画考察記事を書こうと思います!このブログでは第1回目になりますね!

 

今回考察するのは青学テニス部副部長

大石秀一郎(おおいししゅういちろう)

の技についてです!

 

人間離れした技を持つキャラクターたちが多い中、大石の技「ムーンボレー」は比較的現実味のある目立たない技でした。

しかし、テニス経験者からすると、大石の「ムーンボレー」すら超高等技術なんですよね!

 

ということで今回は、

大石の「ムーンボレー」がいかにすごい技なのかを語りたいと思います!

 

 

大石秀一郎とは?

プロフィール

(引用:テニスの王子様 7巻129P/許斐剛)
青春学園中等部男子テニス部の3年生です。卵のような丸い髪型に、前髪が触覚のように2本生えているのが特徴的です。

 

個性派ぞろいの青学テニス部員をまとめる副部長です。優しい性格をしていて、少し甘い面も目立ちますが、部員たちからなんだかんだ言われながらも信頼されています。

 

所属:3年2組3番

身長:175cm

体重:55kg

誕生日:4月30日

星座:牡牛座

血液型:O

利き腕:右

プレースタイル:カウンターパンチャー

委員会:保健委員長

足のサイズ:26.5cm

視力:左0.9 右1.0

シューズ:NIKE(ナイキ レディ エア ズーム スターリング)

ラケット:WIMBLEDON(Tour Merit)

趣味:アクアリウム、水泳

得意科目:英語

苦手科目:数学

好きな食べ物:串揚げ、はまぐりのお吸い物、梨

好きな色:白

好みのタイプ:めがねが似合う子

テニス以外の特技:ひよこのオスメス鑑定

苦手なもの(こと):雷、花粉

遅刻欠席日数:0日

 

プレースタイル

部活動では部長・手塚のサポートをし、テニスの試合ではダブルスでパートナーの菊丸をサポートします。ネット際でアクロバティックなプレーをする菊丸を、大石が後方から援護することで、2人は全国クラスの実力を持つ「ゴールデンペア」として名を馳せました。

 

大石の売りは、何と言ってもコントロールにあります。コントロールの良さは青学でもトップクラスで、大石のコントロールによる安定したサポートがあったからこそ、菊丸はアクラバティックなネットプレーができていました。

 

さらに大石は視野が広く、相手ダブルスの弱点や陣形の穴を見抜きます。持ち前の気配りをする性格と、いくつものダブルスの試合を経験してきたことからこの能力は培われました。

大石がネットに詰めてゲームメイクをする超攻撃的フォーメーション「大石の領域(テリトリー)」はこの大石の視野の広さを使った陣形です。

 

得意技は「ムーンボレー」。後々説明しますが、大石は「ムーンボレー」で相手ダブルスの隙をつき、ゲームを優位に運んでいました。

 

ムーンボレーとは?

(引用:テニスの王子様 7巻128P/許斐剛)
作中の言葉を借りると、「中ロブ気味のトップスピンボレー」です。ラケットを地面にカラカラと擦り付けるように動かしてから打ちます(このカラカラの動作に意味なし)。

 

簡単に言うと、ボールに順回転のかかった山なりのショットです。「ムーンボレー」は相手選手の頭の上を越えていくので、手を伸ばしても届きません。ダブルスでは非常に有効なショットになります。

 

さらに大石は「ムーンボレー」を相手コートのベースライン(一番後ろのライン)上に100%の精度で打っています。

 

この「ムーンボレー」、簡単そうに見えますが、非常に高い技術を要する技なのです。

 

「ボレー」でベースラインを狙うのは難しすぎる

「ムーンボレー」は「ボレー」です。「ボレー」とはテニスの用語で、「相手のショットをバンドさせずに打ち返すショット」のことです。ネット際でボールを打つ時は、ボレーを使うことが多いです。

 

ボレーは、早いタイミイングで打ち返せるので相手がラケットを構える暇を与えず、有利に試合を展開できます。

 

さらに、相手が打ったボールの勢いがバウンドしてなくなってしまう前に直接打つので、思いっきりラケットを振らなくても、面を合わせるだけで威力が出ます。

 

ただ、ボレーは相手のショットを直接打つので、かなり腕に負担がかかります。きちんと握らないとコントロールは難しいです。

 

そして、ボレーをするときは基本的にラケットを振ってはいけません。振るとコンントロールが効かなくなり、ネットにかかったり、アウトしてしまったりします。基本はラケットに当てるだけです。それでも十分な威力が出ます。

 

しかし大石の「ムーンボレー」は思いっきりラケットを振ります!その状態でボールをコントロールします。ラケットを振ってボレーするのはできなくもないのですが、技量がないとミスをします。それをたかが数センチしかないラインの上に落とすのは至難の技です。

 

大石は青学の中でもボールコントロールに長けた選手ですが、とはいえ、中学3年生が出来る芸当とは思えません。大石はミスりませんからね、「ムーンボレー」を。100%決めます。

異常なほどレベルの高いことをしています。

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ボレーで「ロブ」を打つのは難しい

「ロブ」とはテニスの言葉で「山なりのボール」のことを意味します。本来ロブは、コートの後方あたりで、相手の前衛の頭の上を抜いてコースをついたり、自分の体勢が整うまで時間を稼ぐ守備的なショットとして使ったりします。

 

ロブは山なりの軌道を描くので、ボールの着地点も遠くなりやすいです。ですので、基本はベールライン付近から打ちます。でないとアウトしてしまいます。

 

大石の「ムーンボレー」もロブの一種なのですが、先ほど書いた通り、大石は「ボレー」でロブを打ちます。ボレーはコートの真ん中あたりからネット付近で打つショットです。相手コートとの距離も近くなります。ですので、少し力の入れ方を間違えればアウトする確率は高いです。

 

そもそも、勢いよく飛んでくるボールに対して、ラケットを振り上げるようにボレーを打とうとしたら、威力が乗りすぎてアウトします。

アウトさせないためには回転をかなりかけないといけないでしょうが、パワーがないと押し返されてミスショットになるでしょう。

 

それをコントロールし、ベースライン上に落とす大石・・・

相手のショットは威力が高いまま・・・アウトをする確率も高い・・・しかしミスらない!

 

地味であまり目立たなかった大石も、しっかり超人だったのです!(全国大会編以降は大石も人間をやめてましたね)。

 

「ムーンボール」なら難易度はだいぶ下がる

「ムーンボレー」は難易度が高いショットです。しかし「ムーンボール」ならば、難易度はだいぶ下がり、現実的なショットになります。

 

関東大会での氷帝戦、ダブルス2に出場した菊丸は、怪我で欠場した大石の代わりに急遽組むことになった桃城のサポートをするために「ムーンボール」を使いました。

(引用:テニスの王子様 15巻57P/許斐剛)
 

このシーン、菊丸も大石の「ムーンボレー」を使ったと思われがちですが、違うのです。「ムーンボール」です。

 

何が違うかというと、「ボレー」か「ボレーじゃないか」です。「ムーンボレー」は相手のショットを直接返していましたが、「ムーンボール」はワンバウンドさせてからロブで相手のベースラインを狙います。

 

これはテニスでもよくやる技術です。ベースライン上に100%の精度でロブをコントロールするというのはやはり難しいことには変わりませんが、ベースライン付近に打つのであれば、コントロールのいい人ならば、割と出来ちゃいます。

 

つまり「ムーンボレー」は「ボレーでやるから難易度が高い」と解釈していいと思います。

ワンバウンドさせれば、だいぶ現実味を帯びます。

 

まとめ

大石の「ムーンボレー」がなぜレベルの高すぎるすごい技なのかというと

・勢いがつきやすく、ラケットを振るとミスりやすいボレーでロブを打つ

・コートの真ん中くらいでロブを打つとアウトしやすいのに絶対しない

・ベースライン上にロブを打つのは普通に難しい

からって感じですね。最初は常人かと思われていた大石ですが、やはり青学のメンバーらしく、超高等技術を扱う中学生だったということです。

 

このブログでは、今後も「テニスの王子様」考察をしていきますが、今回の「ムーンボレー」のような作中の技を、テニスの技術面などから見て、少し専門的に考えていくことが多くなると思います。

そのうち、ストーリー面の考察も入れていきますので、お楽しみに!

 

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